シマノ(SHIMANO)の16スコーピオン70/71 (Scorpion70/71)は、永遠のスタンダードモデルとも呼べる名作ベイトシリーズ「スコーピオン」の最新モデルだ。
新しくなったスタンダードモデル「16スコーピオン70/71」は、軽量ルアーもキャストしやすくなり、今まで以上に守備範囲の広いルアーウエイトに対応するようになった。

目次
16 スコーピオン70/71 (Scorpion70/71)
2016年に新登場したスタンダードベイトリール「16スコーピオン70/71」。
▼今回のフルモデルチェンジで進化した特徴は、下記の7つだ。
- 小型スプール搭載。軽量ルアーが飛ぶ!
- 16スコーピオンはブレーキ調整が簡単にできる!
- 低振動スプールで精度も飛距離も安定。
- ベアリング増とギアの大径化で、巻き心地が向上!
- ボディーデザインが、かっこいいブラック1色に
- パーミングしやすいコンパクトボディが魅力
- 海水対応でソルトゲームも楽しめる
注目は、直径32mmの小径スプールを採用で軽量ルアーの扱いやすさが向上したことと、初心者でも調整が簡単にできるブレーキシステムNEW SVS∞を搭載してくれたこと。
このあたりは、時代の流れを組んだスタンダードモデルらしい正統進化を遂げている。

小型スプール搭載。軽量ルアーが飛ぶ!

S3D SPOOL
16スコーピオン70/71は、直径32mmの小径スプールを採用。これは、旧スコーピオンXT1000/1001やアルデバランと同じサイズで、軽量ルアーの扱いやすさに優れている。

16スコーピオン70/71をベイトフィネスで使いたい

16スコーピオン70/71をベイトフィネスで使いたい
32mm径で軽量ルアーが使いやすくなり、16スコーピオン70/71をベイトフィネスで使用できたら良いなと思うところ。
しかし、15アルデバラン用夢屋BFSスプールとの互換性は無く、16スコーピオン70/71はベイトフィネスで使うには厳しいところ。
しかし、2017年に17スコーピオンBFSが発売されることとなり、ベイトフィネス専用モデルではあるが、スコーピオンでのベイトフィネスを楽しめるようになった。
▼コチラが17スコーピオンBFS
前モデルよりバックラッシュしにくくなった
それでも、軽量ルアーが扱いやすいことは、バックラッシュのしにくさにも直結している。

32mm小径スプールのラインキャパ問題
今までのスコーピオンシリーズのイメージとしてはラインキャパが多くて安心という面があった。
2014年にデビューした14スコーピオン200についても、12lb-165m〜20lb-100mというラインキャパは、大型ルアーを遠投する時にはありがたい存在だ。
16スコーピオン70/71については、12lb-100mのラインキャパとなっており、大型ルアーを扱う方にとっては物足りなさを感じるだろう。
ただ、昨今のバス釣りでは、大型ルアーをガンガン遠投する釣りよりも、小型ルアーを適材適所で使い分けて投げていく回数のほうが多い傾向にあるのも事実。
このような釣りではいわゆるフルキャスト自体の回数も少なくなっている。

16スコーピオンはブレーキ調整が簡単にできる!

NEW SVS∞
16スコーピオン70/71には新型のブレーキシステム「NEW SVS∞(インフィニティ)」を搭載。
これは、16メタニウムMGLにも搭載されている最新の遠心ブレーキ。
▼こちらが16メタニウムMGL
このNEW SVS∞の特徴は、簡単に言ってしまえば、釣行時に外部ダイヤルのみでブレーキ調節が可能なラクチン設計であるということ。

NEW SVS∞
シマノのパンフレット(上画像)では、旧型SVSとNEW SVS∞のブレーキの効きを対比したグラフが掲載されており、これを見ると、見事にブレーキシュー4個のNEW SVS∞がブレーキシュー6個の旧型SVSをカバーしていることがわかる。
NEW SVS∞はブレーキシュー1個あたりの対応範囲が広くなったため、旧型SVSではいちいち内部のブレーキシューをフィールドで開いて調整していた場面でも、NEW SVS∞なら内部のブレーキシュー4個をすべてオンにしておけば、基本的に外部ダイヤルの調整だけで対応が可能になった。
低振動スプールで精度も飛距離も安定。

S3D SPOOL
16スコーピオン70/71は低振動のS3Dスプールを採用している。
S3Dスプールは、キャスト時における振動を抑制したスプール。
上のグラフをご覧いただけるとわかるように、振動ノイズは従来品から半減している。

ベアリング増とギアの大径化で、巻き心地が向上!

X-SHIP
16スコーピオン70/71には、14スコーピオン200/201と同様にX-SHIPが採用されてる。
単純に巻き心地が向上しているというわけだが、詳しく見ると、旧10スコーピオンXT1000/1001からボールベアリングが1つ追加され、ピニオンギア両端の支持がボールベアリングになることで巻きのスムーズさが向上し、ドライブギアも大径化されることで安定性が向上している。
ボディーデザインが、かっこいいブラック1色に

16スコーピオン70/71のボディ
16スコーピオン70/71のカラーは、スコーピオンの伝統でもあったスコーピオンカラーワインレッドではなく、シンプルなブラック1色になった。
以前からワインレッドに親しみのある方には寂しいと思うが、私的には高級感のあるデザインでカッコイイと思う。

パーミングしやすいコンパクトボディが魅力

HAGANEボディ
16スコーピオン70/71は手のひらに納まり、パーミングしやすいコンパクトボディが魅力。
堅牢なHAGANEボディを採用しているため、コンパクトでありつつもハイギアタイプでも安心して巻ける強力な剛性が嬉しいところ。
また、16スコーピオン70/71のボディ重量は190g。

16スコーピオンでソルトゲームも楽しもう!
16スコーピオン70/71は、ソルト対応モデルとなっている。

解説動画
シマノから公開された16スコーピオン70/71の解説動画では、新しくなった16スコーピオン70/71の特徴や、スプールとブレーキの進化などがわかりやすく解説されている。

16スコーピオン70/71のスペック
10スコーピオンXT1000/1001では、ノーマルギア(6.4)のみのラインナップだったが、16スコーピオン70/71はノーマル(6.3)、HG(7.2)、XG(8.2)の3タイプとなった。
当初は、ノーマルギアは右巻き70のみ、XGエキストラハイギアは左巻き71のみのラインナップとなっていたが、現在は全てのギア比で左右両モデルが発売されている。
製品名 | ギア比 | 自重 (g) | 最大 ドラグ力 (kg) | 巻取長 (cm) | ナイロン 巻糸量 (lb-m) | ハンドル (mm) | ベア リング | 価格 (円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
スコーピオン70 RIGHT | 6.3 | 190 | 4.5 | 63 | 12-100 14-90 16-80 | 42 | 7/1 | 27,000 |
スコーピオン70 HG RIGHT | 7.2 | 190 | 4.5 | 72 | 12-100 14-90 16-80 | 42 | 7/1 | 27,000 |
スコーピオン70 XG RIGHT | 8.2 | 190 | 4.5 | 82 | 12-100 14-90 16-80 | 42 | 7/1 | 27,000 |
スコーピオン71 LEFT | 6.3 | 190 | 4.5 | 63 | 12-100 14-90 16-80 | 42 | 7/1 | 27,000 |
スコーピオン71 HG LEFT | 7.2 | 190 | 4.5 | 72 | 12-100 14-90 16-80 | 42 | 7/1 | 27,000 |
スコーピオン71 XG LEFT | 8.2 | 190 | 4.5 | 82 | 12-100 14-90 16-80 | 42 | 7/1 | 27,000 |
技術特性
- X-SHIP
- HAGANEボディ
- S3Dスプール
- NEW SVS∞(インフィニティ)
- S A-RB
- スーパーフリースプール
- 海水OK
16スコーピオン70/71の発売日と最安値
16スコーピオン70/71の発売日は、モデルによって異なる。
- Scorpion70 RIGHT:2016年2月発売
- Scorpion70 HG RIGHT:2016年2月発売
- Scorpion70 XG RIGHT:2016年11月発売
- Scorpion71 LEFT:2016年11月発売
- Scorpion71 HG LEFT:2016年5月発売
- Scorpion71 XG LEFT:2016年5月発売
すでに発売開始!
16スコーピオン70/71は、すでに発売が開始されている。
執筆時に私が確認したところでは、最安値のアマゾンでは税込17,996円〜販売されていた。
16スコーピオン70/71の価格は税抜27,000円だが、実売価格は1万円台後半程度となっている。

16スコーピオン70/71のカスタムパーツでパワーアップ!
そのまま使用しても素晴らしい性能を誇る16スコーピオン70/71。
16スコーピオン70/71のカスタマイズパーツを使えば、軽量化や飛距離と巻心地の向上など、リール性能をさらにパワーアップさせることが可能だ。
かっ飛びチューニングキットAIRベアリング

ヘッジホッグスタジオのAIRベアリングは、日本製小径セラミックボールと高強度一体成形ハウジングの採用により、超高回転ベイトフィネスに対応するベアリング。
1g程度の超軽量ルアーに対応できるほどの回転レスポンスを持ちながら、通常のベアリングと同じ感覚で、1oz(28g)クラスのルアーまでガンガン投げることができるという優れもの。

シマノ 16スコーピオン用 ハンドルノブベアリング(+2BB)

16スコーピオン70/71のハンドルノブにベアリングを2個追加できるセットだ。

ハイスペック ハンドルノブ HKPM

ハイスペック ハンドルノブ HKPMは、トッププロが求める形状を追求したハイスペックノブだ。
指で触れる箇所の面積を従来ノブより約20%増加。

シマノ用 オフセットハンドル

カーボン素材を採用した、高感度・高強度のオフセットハンドル。
オフセット形状により、重心をリールシート寄りにしてよりバランスの安定性を向上する事が可能。
オートクレーブ製カーボンをペントルーフ断面にマシンカット。
抜き穴を多角形にする等、応力の分散することで軽量化と高強度を両立している。

まとめ
以上が、16スコーピオン70/71最新情報のまとめだ。
実は、私が初めて買ったベイトリールはスコーピオン1501だった。確か中学生の時だったと思う。今では信じられないかもしれないが、当時はベイトリールの左巻きモデルは珍しく、やっと手の届く価格のスコーピオンで登場すると聞いて、釣具屋に友達と自転車に乗って予約しに行ったのを覚えている。
スコーピオンは当時から、初心者にもとても扱いやすいモデルとして人気で、釣り友達はみんなスコーピオンか、お金のある家の子はメタニウムだった。実際に使いやすく、ずいぶん長いこと愛用していた。
新しい16スコーピオン70/71も、やはり初心者には特にオススメしたいモデルだ。

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