シマノ(SHIMANO)の17クロナークMGL (CHRONARCH MGL)は、3年前に海外から日本版として上陸したモデル「14クロナークCI4+」の3年ぶりのフルリニューアルモデル。
CI4+の名前を脱ぎ捨て、新たに搭載されたNEWマグナムライトスプールに由来するMGLをその名に関しての登場となる。
ヘビーカバーを打つ釣りやビッグベイトなど、特にパワーゲームでそのタフさを発揮し、それでいてコンパクトボディで扱いやすいことから人気のモデルとなっているクロナーク。
新モデルの17クロナークMGLには、さらに軽量ルアーを心地よく使える低慣性スプールMGLを搭載し、重量級ルアーから比較的軽量なルアーまで守備範囲を広げ、バーサタイル性を増したモデルとなっている。
その他にも、17クロナークMGLはこの価格帯としては初となるマイクロモジュールギアを新採用して巻き心地も剛性も格段にアップ。
クロナーク+マイクロモジュールギアは、クロナークの得意とするパワーゲームでは、まさに鬼に金棒と言ったところだろう。
ボディデザインも現代風のミニマルでシックなガンメタ調のモノトーンに刷新しており、樹脂製ボディを感じさせない高級感を身にまとう。

目次
17 クロナークMGL (CHRONARCH MGL)
NEWマグナムライトスプールがもたらす、快感のキャスト性能!

NEW MGLスプール
17クロナークMGLの最大の目玉となるのは、その名にも冠されている低慣性スプールMGL=NEWマグナムライトスプールを採用したことだ。
この新しいMGLは、昨年16メタニウムMGLに初搭載となったシマノの新技術。
▼コチラが16メタニウムMGL
新しいMGLは、スプール胴径へのブランキングとスプール薄肉化に加え、これまで技術的に不可能とされてきたスプール側面の穴あけに成功して軽量化を実現。
飛距離性能は、従来比で約20%もアップしているという。
さらにスプールの軽量化に伴い、慣性モーメントも従来のマグナムライトスプールから約10%もダウン。

ブレーキ調整が簡単&スピーディなNEW SVS∞を採用!

NEW SVS∞
17クロナークMGLは、遠心ブレーキでありながら外部ダイアルのみでブレーキ調節が可能なNEW SVS∞(インフィニティ)も初採用。
こちらも、昨年16メタニウムMGLに初搭載となったシマノの新技術だ。
NEW SVS∞の良さは、キャスティング時は基本的に4個のブレーキシューをオンにしておけば、面倒な内部ブレーキシューの調整がほぼ不要になることだ。
外部ダイアルのみでブレーキがセッティング可能となり、わざわざサイドプレートを外す必要がないのでとにかく簡単。
スピーディなブレーキセッティングが可能なので、これまで以上に釣りに集中することができるようになるのが嬉しい。
また、旧SVS∞では、オイルが切れた時に異音が発生する不具合があったが、この不具合も解消されている。

マイクロモジュールギア搭載で、官能的な巻き心地と強剛性を実現!

MICROMODULE (マイクロモジュールギア)
17クロナークMGLは、シマノのミドルクラスモデルとしては初となるマイクロモジュールギアを採用している。
マイクロモジュールギアは、これまでアンタレスやメタニウム、カルカッタコンクエストなどの上位機種にのみ搭載されていた機構だ。
マイクロモジュールギアの構造を説明すると、ドライブギアとピニオンギアの歯を極限まで小型化し、従来比2倍にまで歯数を増量。
ドライブギアの強度を低下させることなく、限りなくシルキーで滑らかな巻き心地を実現。さらに歯数が増えることで強度も向上している。
まさに、17クロナークMGLの得意とするパワーゲームにはありがたい機能だ。
ギア素材は16メタニウムMGLの超々ジュラルミンに対して、17クロナークMGLはアンタレスやカルコンと同じ超高強度真鍮となっている。

17クロナークMGLのフレーム素材はCI4+ではない?その意図は!?

CI4+
17クロナークMGLのボディ素材は、シマノのスペック表を見ると高強度樹脂となっており、旧モデルの14クロナークCI4+からはスペックダウンしている。
この意味では、14クロナークCI4+からCI4+を外した意味も頷けるところではある。
また、これまでマイクロモジュールギアを搭載してきたモデルは、全て金属フレームだったが、17クロナークMGLは初のマイクロモジュールギア搭載の樹脂ボディモデルとなる。
フレーム強度的な問題から高強度樹脂の採用になっているのだろうか。
とはいえ、ボディ素材を軽さが最大の売りでもあるCI4+から高強度樹脂に変更しつつも、17クロナークMGL自重は、MGLの恩恵もあってか、旧モデルと同じ185g。
飛距離に直結する部分を軽量化し、剛性を必要とするボディはしっかりと固めてきている。

ラインキャパは従来通りの16lb-100m。メタニウムの深溝スプールと同じ!
17クロナークMGLのラインキャパシティは、旧モデルと同じ16lb-100m。
実はこれ、夢屋の16メタニウムMGL深溝スプールと全く同じスペックだ。
▼下の表にそれぞれのスプールスペックをまとめたが、スプール寸法もラインキャパも完全に一致している。
モデル名 | スプール寸 (径×幅) | ラインキャパ |
---|---|---|
17クロナークMGL 標準スプール | 34mm×22mm | 16lb-100m |
14クロナークMGL 標準スプール | 34mm×22mm | 16lb-100m |
14クロナークMGL 浅溝スプール | 34mm×22mm | 12lb-100m |
16メタニウムMGL 標準スプール | 34mm×22mm | 12lb-100m |
16メタニウムMGL 深溝スプール | 34mm×22mm | 16lb-100m |
17クロナークMGLは、得意とするパワーゲームに照準を合わせた深溝スプール仕様により、太いラインでもたっぷり巻くことが可能というと。
それでいて、17クロナークMGLの小型ボディは自重185gと、16メタニウムMGLの175gに肉薄する軽さ。
大型のルアーを使う場合でも、取り回しの良さが抜群だ。

期待される浅溝スプールの登場
旧モデルの14クロナークCI4+ユーザーならご存知だと思うが、14クロナークCI4+には夢屋から浅溝スプールが発売されていた。
先程のスプールスペックの表を見ると、ラインキャパは12lb-100mで、16メタニウムMGLの通常スプールと全く同じ容量。
もしかすると、17クロナークMGLにも浅溝スプールが発売されるかもしれない。

17クロナークMGL (CHRONARCH MGL)のスペック
17クロナークMGLのラインナップは、旧モデルにはなかったギア比8.1のエクストラハイギアモデルが追加。
ノーマルギア(ギア比6.2)とハイギア(ギア比7.1)の右巻き・左巻きと合わせて合計6モデルのラインナップとなっている。
製品名 | ギア比 | 自重 (g) | 最大 ドラグ力 (kg) | 最大 巻取長 (cm) | ナイロン 糸巻量 (lb-m) | ハンドル (mm) | ベア リング | 価格 (円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
CHRONARCH MGL 150 RIGHT | 6.2 | 185 | 5.0 | 66 | 12-130 14-110 16-100 | 45 | 8/1 | 35,000 |
CHRONARCH MGL 151 LEFT | 6.2 | 185 | 5.0 | 66 | 12-130 14-110 16-100 | 45 | 8/1 | 35,000 |
CHRONARCH MGL HG 150 RIGHT | 7.1 | 185 | 5.0 | 76 | 12-130 14-110 16-100 | 45 | 8/1 | 35,000 |
CHRONARCH MGL HG 151 LEFT | 7.1 | 185 | 5.0 | 76 | 12-130 14-110 16-100 | 45 | 8/1 | 35,000 |
CHRONARCH MGL XG 150 RIGHT | 8.1 | 190 | 4.5 | 86 | 12-130 14-110 16-100 | 45 | 8/1 | 35,000 |
CHRONARCH MGL XG 151 LEFT | 8.1 | 190 | 4.5 | 86 | 12-130 14-110 16-100 | 45 | 8/1 | 35,000 |
技術特性
- マイクロモジュールギア
- X-SHIP
- CI4+
- NEWマグナムライトスプール
- S3Dスプール
- NEW SVS∞(インフィニティ)
- S A-RB
- スーパーフリースプール
- 海水OK
17クロナークMGLの発売日と最安値
17クロナークMGLの発売日は、2017年2月発売予定となっている。
すでに販売中!
17クロナークMGLは、すでに販売が開始されている。
旧モデルから格段のスペックアップを遂げていながらも、価格は据え置きの35,000円。
実売価格は2万円半ば程度となっている。

まとめ
シマノ(SHIMANO)の2017年新作ベイトリール「17クロナークMGL (CHRONARCH MGL)」は、低慣性スプールMGLを搭載することで、得意の重量級ルアーから比較的軽量なルアーまで守備範囲を広げたバーサタイルモデルだ。
この価格帯としては初となるマイクロモジュールギアを新採用し、巻き心地も剛性も格段にアップ。
特にタフさを要求されるパワーゲームでは、これまで以上に信頼感の増すモデルとなった。
17クロナークMGLは16メタニウムMGLに対して価格が1万円程度安いにも関わらず、そのスペックは肉薄しており、小型ルアーをメインで使うのでなければ十分すぎる性能だ。

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