16アンタレスDC (ANTARES DC)は、シマノ(SHIMANO)の誇る最高峰ベイトリール「アンタレス」シリーズの最新モデルです。
フルモデルチェンジした16アンタレスDCは、飛距離テストで109.37mという驚異的な数字を叩き出し、圧倒的な飛距離性能を実現したベイトリールとなっています。
重量級ルアーやビッグベイトを使用したときの驚異的な飛距離は正統進化させつつも、超軽量NEW MGLスプールを搭載することで軽量ルアーへの守備範囲も広げています。
今回は、シマノの2016年ベイトリール「16アンタレスDC」について詳しくご紹介しようと思います。
16 アンタレスDC (ANTARES DC)
新登場した16アンタレスDCの大きな特徴は、下記の8つです。
- NEW 4×8DCブレーキを搭載し、飛距離アップに貢献
- NEW MGLスプール搭載で飛距離が20%も向上
- マイクロモジュールギア搭載で巻き心地と剛性が向上
- サイレントチューン搭載で投げ心地も巻き心地も快適
- 16アンタレスDCは自重220g。前モデルから驚異的な軽量化
- 16アンタレスDCは新しいボディデザインも革新的
- スプール径の大型化(36mmから37mmへ)
- ハンドルの大型化(37mmから42mmへ)
新しい16アンタレスDCの注目ポイントは、新型のNEW 4×8DCブレーキを搭載したことと、NEW MGLスプールの採用したことによる、飛距離アップと、大幅な軽量化でしょう。
特に軽量化については、同じDCブレーキを搭載していた06アンタレスDCから30gも軽くなっているのは、特筆すべき進化です。
それでは、16アンタレスDCの特徴について詳しく見ていきましょう。
NEW 4×8DCブレーキを搭載し、飛距離アップに貢献
16アンタレスDCのブレーキには、最新のDCブレーキであるNEW 4×8DC (デジタルコントロール)ブレーキを搭載。
これは、マグネットとも遠心力とも違う、シマノ独自の技術である電子制御式ブレーキシステムの最新版です。
このDCブレーキは、キャスト時の回転を利用した発電により必要な時のみ電子制御でブレーキを掛け、キャスト直後のノーブレーキ時間を1000分の1秒単位で自動制御するもの。
ブレーキの調整方法については、06アンタレスDCと同様です。
サイドプレートを開いた内部の4モードに、外部ダイヤルの8段階ダイヤル調整をプラスし、それぞれのダイヤルを組み合わせて細かくブレーキの調整をすることが出来ます。
そのうちの内部ダイヤルは、
- FL(フロロカーボン)
- P(PE)
- NM(ナイロン)
- X(エクストリームロングキャスト)
の4種類のモードとなっています。
使用するラインに合わせてわかりやすい表記となりました。
NEW MGLスプール搭載で飛距離が20%も向上
16アンタレスDCのスプールは、NEW MGL (マグナムライト)スプールを新採用。
これは、16メタニウムMGLにも搭載されている最新の超軽量スプールです。
▼コチラが16メタニウムMGL
また、2017年には新たに17クロナークMGLにも、このNEW MGLスプールが搭載されています。
▼こちらが17クロナークMGL
このNEW MGLスプールは、スプール胴径だけでなく、技術的に不可能とされてきたスプール側面へのホール加工を実現。
これによって慣性モーメントを最小限に抑え、約20%も飛距離がアップしました。
村田基さんが行った16アンタレスDCの飛距離テストでは、109.37mという驚異的な飛距離を記録。
前モデルの最高飛距離は99mでしたが、それを大幅に更新しています。
スプールの軽量化で何が変わるのか?
スプールが軽くなったことによる飛距離の影響については、16メタニウムMGLの記事でも触れましたが、特に軽量ルアーの飛距離向上につながっています。
同じNEW MGLでも、16アンタレスDCとの場合は、メタニウムよりも重量のあるジグやプラグを対象にしており、それはスプール径の違いを見てもわかります。
- 16アンタレスDCのスプール径:37mm
- 16メタニウムMGLのスプール径:34mm
なので、一口に飛距離の向上と言っても、1/4oz程度の軽量ルアーについてはメタニウムMGLの方が投げやすいでしょう。
それでも、スプールの軽量化によってこれまで以上に軽いルアーを扱えるようになっていることは確かです。
また、キャスト時のスプールの滑り出しがスムーズになる分、大型ルアーの飛距離向上にも貢献しています。
マイクロモジュールギア搭載で巻き心地と剛性が向上!
16アンタレスDCには、12アンタレスと同様にマイクロモジュールギアを搭載。
ドライブギアとピニオンギアの歯を極限まで小型化し、従来比2倍にまで歯数を増やすことによって、強度を低下させることなく、限りなく滑らかな巻き心地を実現しました。
サイレントチューン搭載で投げ心地も巻き心地も快適
16アンタレスDCは、サイレントチューンを搭載。
サイレントチューンは、高速回転時のベアリングの振動を減少させてスプール回転を安定させる機構です。
16アンタレスDCは投げ心地も巻き心地も最高のベイトリールになっているのです。
16アンタレスDCは自重220g。前モデルから驚異的な軽量化
16アンタレスDCの自重はなんと220g。
06アンタレスDCの250gから30gもの軽量化を実現させています。
前06アンタレスDCに比べてスプール径やハンドルの大型化や、マイクロモジュールギアの搭載をしており、自重の増加を避けられない中での軽量化を実現しています。
このスペックを考えると、驚異的な軽さといえるでしょう。
16アンタレスDCは新しいボディデザインも革新的
16アンタレスDCは、マグネシウムフレームのHAGANEボディを採用。
このHAGANEボディにより、金属製のボディながら極限の軽量化と、高精度かつ高剛性を実現しています。
また、ボディデザインは、06アンタレスDCのようなコロンとした丸いデザインではなく、やや鋭さのある流線型のデザインとなっています。
カラーは伝統のシルバーです。
スプール径の大型化(36mmから37mmへ)
06アンタレスDCのスプールは36mm径のMGLでしたが、16アンタレスDCの新たなMGLのスプールは、12アンタレス同様の37mm径となっています。
このスプールの大型化により、大型ルアーはより飛距離が出る様になっています。
またスプール自体の重量は軽量化しているため、軽量ルアーの飛距離を犠牲にしておらず、むしろ扱いやすくなっています。
ハンドルの大型化(37mmから42mmへ)
16アンタレスDCのハンドルも、06アンタレスDCの37mmから、12アンタレスと同じ42mmとサイズアップしています。
16アンタレスDCは、淡水専用
16アンタレスDCは、淡水専用リールです。
ソルトでは使用できないので注意です。
淡水で使用していても、水没すると故障の原因となるのでご注意を。
16アンタレスDCのスペック
製品名 | ギア比 | 自重 (g) | 最大 ドラグ力 (kg) | 最大 巻取長 (cm) | ナイロン 巻糸量 (lb-m) | ハンドル (mm) | ベアリング | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ANTARES DC RIGHT | 5.6 | 220 | 5.0 | 65 | 12-130 14-110 16-100 | 42 | 10/1 | 76,000円 |
ANTARES DC LEFT | 5.6 | 220 | 5.0 | 65 | 12-130 14-110 16-100 | 42 | 10/1 | 76,000円 |
ANTARES DC HG RIGHT | 7.4 | 220 | 5.0 | 86 | 12-130 14-110 16-100 | 42 | 10/1 | 76,000円 |
ANTARES DC HG LEFT | 7.4 | 220 | 5.0 | 86 | 12-130 14-110 16-100 | 42 | 10/1 | 76,000円 |
技術特性
- マイクロモジュールギア
- X-SHIP
- HAGANEボディ
- NEWマグナムライトスプール
- S3Dスプール
- サイレントチューン
- NEW 4×8DC
- S A-RB
- スーパーフリースプール
- 淡水専用
16アンタレスDCの発売日と価格
16アンタレスDCの発売日は、モデルによって異なります。
- ANTARES DC RIGHTモデル:2016年4月発売
- ANTARES DC LEFTモデル:2016年6月発売
16アンタレスDCは、楽天市場やアマゾンなどの通販ショップで購入可能です。
16アンタレスDCの価格は税抜76,000円ですが、実売価格は6万円弱半程度となっています。
価格の安いショップは先に完売してしまうことが多いので、気になる方はお早めに。
16アンタレスDCのカスタムパーツでパワーアップ!
そのまま使用しても素晴らしい性能を誇る16アンタレスDC。
16アンタレスDCのカスタマイズパーツを使えば、軽量化や飛距離と巻心地の向上など、リール性能をさらにパワーアップさせることが可能です。
かっ飛びチューニングキットAIRベアリング
ヘッジホッグスタジオのAIRベアリングは、日本製小径セラミックボールと高強度一体成形ハウジングの採用により、超高回転ベイトフィネスに対応するベアリング。
1g程度の超軽量ルアーに対応できるほどの回転レスポンスを持ちながら、通常のベアリングと同じ感覚で、1oz(28g)クラスのルアーまでガンガン投げることができるという優れもの。
対応できるルアーの範囲が大きく広がり、様々なルアーを万能にこなしてくれるバーサタイルなリールにしてくれるベアリングです。
BFCライトフィネス ハンドルノブ
リールの固定位置(リールシート)から最も遠い位置にあるハンドルノブは、リール本体の軽量化以上に感度の向上、操作性の向上に繋がるため、アクセサリーに留まらない重要な高機能部品です。
リール本体を5g軽量化する事と、ノブやハンドルを3g軽量化する事を比較すると、体感重量はノブやハンドルを軽量化した方が軽く感じ、持ち重りも大幅に改善できます。
このベイトフィネスの為に開発されたBFCライトフィネスノブは、従来比40%以上の軽量化に成功。
握りやすいフォルムと最適な表面加工を採用し、形状デザインにもこだわっています。
さらに、プレミアムモデルはスタンダードモデルにグリップ性能の高いソフトコート加工を追加。
雨天時やワームオイル等の付着した手でも高いグリップ性能を発揮してくれます。
プロトーナメンターが納得する全天候型トーナメントスペックの軽量ノブです。
シマノ用 オフセットハンドル
カーボン素材を採用した、高感度・高強度のオフセットハンドル。
オフセット形状により、重心をリールシート寄りにしてよりバランスの安定性を向上する事が可能。
オートクレーブ製カーボンをペントルーフ断面にマシンカット。
抜き穴を多角形にする等、応力の分散することで軽量化と高強度を両立しています。
あえてトップコートを廃してマットでレーシーな外観とし、機能とデザインを両立させたカッコ良いハンドルです。
まとめ
シマノ(SHIMANO)の2016年ベイトリール「16アンタレスDC(16ANTARES DC)」は、超軽量のNEW MGLスプールと、最大回転数を自動で維持する最新のNEW 4×8DCブレーキを融合させ、圧倒的で驚異的な飛距離を実現しました。
さらに飛距離だけでなく、驚異的な軽量化と、マイクロモジュールギアやサイレントチューンの搭載で巻き心地も投げ心地も向上している最高峰モデルのベイトリールとなっています。
これまでのアンタレスシリーズの歴史で見てきたように、16アンタレスDCはまた時代の最高レベルを走ってくれそうです。
▼新しい17スコーピオンDCも要チェックです。
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