今回は、「冬バスはなぜ釣れないのか?」についてだ。釣れない冬バスを釣るコツについて書いてみた。
冬のバスは釣れないイメージがある。
たしかに、水温が急激に下がり始める晩秋から初冬、とりわけ11月から12月にかけて、バスの活性は低くなることが多い。
今回はこの、冬のブラックバスが釣れなくなる理由についても詳しく説明しようと思う。逆説的だが、この冬バスがなぜ釣れないのかを知れば、逆に釣れる冬バスを見つけやすくなり、冬でもバスを釣ることができるようになるのだ。
目次
冬のブラックバスが釣れない原因
冬のブラックバスが釣れなくなる原因は大きく分けて4つある。
- ターンオーバー
- 気温(水温)の急激な変化
- 冬バスはあまり腹をすかせていない
- 釣り方(アプローチ)の変化の見逃し
それでは、それぞれの要因について詳しく見ていこう。
1.ターンオーバー
ターンオーバーについては、秋のバス釣りの記事
で詳しく触れているので、参考にして欲しい。ターンオーバーは、明らかにバスの活性を下げる要因となる。
ターンオーバーによる水質の悪化とその後の安定
意外と知られていないのは、実は、ターンオーバーは同じ場所で何度も起こることがあるということだ。(水質の悪化と改善を繰り返す。)
一度急な冷え込みでターンオーバーが起きた後、水温が安定し、温かい陽が射し、風が吹かないなどの要因で水温が安定していくことがある。すると一時的だが、このエリアのバスの活性が高まることがある。
しかし、その安定した水も、その後にまた寒波が来たり北風が吹いたりすると、再度ターンオーバーで水質が悪化する。すると再びバスの活性は急降下し、「釣れない」状況になってしまう。
冬場に釣りやすい日を見極める
ここで、この季節に重要なのは、「その日の天候だけで状況を判断しない」ということ。
ここ数日の気候がずっと安定していて温かく、風が少なければ、一度ターンオーバーが起きていても安定しつつある水なのでバスの活性は上がりつつある。つまり、一概にターンオーバー=釣れないというわけではない。本当に悪いターンオーバーと、チャンスの見込めるターンオーバーがあるのだ。
なので注意したいのは、釣りに行ったその一日だけが温かく、風がなくても、昨日までの気候が寒くて強風が吹き荒れていたのなら、おそらくターンオーバーが起きたばかりでバスの活性はかなり低くなっているはずだ。
このような場合は、釣り人にとっては釣りやすい日でも、そのエリアでのバスの活性が低いので、釣るのはかなり難しくなる。
2.気温(水温)の急激な変化
人の場合でも、
と、寒さが段階的に変化するにつれて、
と、それぞれの段階的な冷え込みごとに身震いしているはずだ。そして、冷え込みの段階ごとに人もテンションが下がる(活性が下がる)。冬のバスの場合も同じことが言える。
つまり、気温が冷え込んだ直後のバスの活性は下がってしまうが、冷え込みの後に気温がしばらく安定すれば、バスの活性は上がってくる。
そして、次の冷え込みが来るとまたバスの活性が下がり、またしばらく気温が安定するとバスの活性が上がる、というのを繰り返していく。
冬の釣りは、冷え込み後の安定期が狙い目
このことからわかるのは、急な冷え込み後の気温の安定期が狙い目だということだ。
冬の釣りは、特に天気予報には注意して見ておこう。気温の変動から、冷え込みのタイミングと、気温の安定期を見れば、バスの活性を予測することが出来るのだ。
3.冬バスはあまり腹をすかせていない
冬バスが釣れない原因には、冬バスはあまり腹をすかせていないということもある。
その理由は、バスが秋に荒食いをして、冬の厳しい時期の備えて食いだめをしているからだ。これは、冬バスを釣ってみると、バスの腹が膨れていることが結構多いことからもわかる。
冬バスの捕食は1〜2週間に1回
冬は水温が低いため、バスの身体の基礎代謝が下がり、消化速度が遅くなる。具体的には、一度お腹いっぱいまで食べれば、1〜2週間は捕食しなくて良いらしい。
これはどういうことかというと、夏の間は頻繁に捕食行動に出ていたバスも、冬になるとその頻度がかなり低くなってしまうということ。だから、食欲のあるバスを食わせる釣りをしていると、なかなか出逢うのが難しい季節ということだ。
だからこそ、食欲とは別のリアクションバイトのテクニックが大切になってくる季節なのだ。
また、逆に言うと、頻度は下がっても確実にバスが腹をすかせるタイミングはあり、そのタイミングにうまく合えば食わせの釣りも有効になるということでもある。
リアクションバイトのテクニックについては、下の記事で詳しく書いているので、ぜひ参考にして欲しい。
4.釣り方(アプローチ)の変化の見逃し
冬のバスが釣れない原因として、釣りやすい秋の後の季節という落とし穴もある。
おいしい「秋パターン」を引きずらないこと
秋は、バスの活性が高く釣りやすい季節のため、数もサイズも出やすく、比較的簡単に良い思いをすることができる。
しかし、そこから徐々にバスの活性が下がり、急な冷え込みがあり、と上記1〜3に書いたようなマイナス要因が続くことで、バスの状況が変わっていくため、本来であれば、アプローチ方法を変えていかないとバスは釣れない。
ところが人というものは良い思いにしがみつきたいもので、秋に釣れた「場所」と「ルアー」に固執してしまう。これが、この季節をより一層難しくしているように、私には思える。
冬に陥る「フィネス」という罠
また、バスが釣れなくなると、多くの人がより「フィネス」の方向に傾き、ルアーを小さくしようとする。
これは、夏の場合はとても有効だが、実は冬の場合はあまり有効とは言えない。
その理由は、冬のバスは基本的に寒いのであまり動きたがらなため、小さなエサを細々と何度も動いて食べるよりも、大きなエサで一度で一気に済ませたいと思っているから。なので、ルアーのサイズも大きなモノのほうが効くことが多い。
ただ、動きはスローにしよう。モソモソ、モゾモゾと鈍い雰囲気を出すのが良い。冬バスにとっては、この時期のデカくてニブいエサはごちそうなのだ。
冬バス「なぜ釣れないのか?」釣れない冬バスを釣るコツ!まとめ

以上が、冬バス「なぜ釣れないのか?」釣れない冬バスを釣るコツだ。
晩秋から初冬にかけては、バスのコンディションに合わせて、今までの釣りと狙うポイントもアプローチの仕方もガラリと変わることが多い。
前回来た時に釣れたから、同じ場所で同じルアーを投げるのではなくて、一度頭をリセットして、バスの状態をより理解し、気温や天気の変化を考慮した上で、そこからその日の釣りを組み立てていくことが大切だ。
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