21ナスキーから26ナスキーへの買い替えを検討している人は多いでしょう。
26ナスキーには、インフィニティドライブ、ワンピースベール、アンチツイストフィンといった、これまで上位機種の特権だった技術が多く採用されました。
スペックを見れば、かなり魅力的な進化です。
私自身も、21ナスキー2500SHGを所有していましたが、実際に新たに26ナスキー2500SHGを購入ました。
とはいえ、私たち釣り人が本当に知りたいのはカタログ上の情報ではありません。
ボディ形状はそのままでカラーリングが変わったとか、ローターの形状が変わったとか、そんなことはどうでも良くて、実際に知りたいのはその変化が実釣でどのように影響するかです。
新しいナスキーを使って、実際に水辺でルアーを投げ、糸フケを回収し、巻き続け、魚を掛けたたときに、その違いがどこに現れるのか。
そこが分からないままでは、買い替えの決断はしにくいでしょう。
結論から言えば、
21ナスキーに大きな不満がないなら、無理に急いで買い替える必要はない。
これが、私の忖度無しの結論です。
一方で、
にとっては、26ナスキーの恩恵は大きくなります。
この記事では実機を使って、26ナスキーと21ナスキーの違を、実釣ベースで率直にまとめていきます。
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▼ 26ナスキー単体の詳しい実釣インプレはこちらの記事をご覧ください。
26ナスキーと21ナスキーの進化を簡単にまとめ

まずは、26ナスキーから21ナスキーへの進化を簡単にまとめると、このようなところです。
| 項目 | 進化ポイント | 要因となる新採用の技術等 | 実感度 |
|---|---|---|---|
| ライン運用面 | ライントラブルが劇的に減り、 ストレスフリーになった | ワンピースベール・ アンチツイストフィン | 高い |
| 重さ | 軽量化された | 2500番台以降は5g軽量化 | やや高い |
| 巻き始め | 軽快さが増した | 軽量化された新設計ローター | やや高い |
| 剛性感・ 巻き上げ力 | 剛性感はかなり高く、 高負荷時の巻き上げが楽 | インフィニティドライブ | 高い |
PEライン運用時のトラブルの少なさは、明確に実感できるポイントです。
また、負荷がかかったときの剛性面や巻き上げ力も底上げされているのを実感できます。
このあたりを重視する方は、26ナスキーの進化の恩恵を受けやすいです。
26ナスキーと21ナスキーの比較・検証条件

| 比較機種 | 26ナスキー2500SHG vs 21ナスキー2500SHG |
| 比較項目 | ・自重の実測値 ・巻き心地 ・剛性感 ・ラインマネジメント ・価格から見るコスパ |
| 対象魚 | ブラックバス |
| ロッド | 6.4ft〜7.0ft前後のL〜Mアクション |
| ライン | PE0.6号〜1.2号 (リーダーフロロ7lb〜12lb) |
| ルアー | フィネスカバージグ、 ヘビダンやリーダーレスダウンショット、 ハードルアー(3〜8g)、 ライトリグ全般 |
| フィールド | 野池、リザーバー |
| 使用状況 | ・21ナスキー:5年以上 ・26ナスキー:20回以上、累計約80時間以上 |
今回比較検証に使用したのは、21ナスキー2500SHGと26ナスキー2500SHGです。
主にバス釣りで使用し、21ナスキーは5年以上使用し、26ナスキーは発売直後から80時間以上使った使用感を比較しています。
なお、21ナスキーはメインとして使っていなかったものの、それなりに使い込んだ状態であり、一方の26ナスキーは使用開始から3ヶ月程度の状態であるため、リールの状態を完全に同条件で比較はしていないことをご了承ください。
ただし、比較する際は、両方を交互に巻き比べたり動かしたりするなど、できる限り違いを明確に感じられるような条件で検証しています。
26ナスキーと21ナスキー|比較表

実物での比較検証の前に、参考に「26ナスキー」と「21ナスキー」の違いを比較表にまとめました。
| 比較項目 | 21ナスキー | 26ナスキー |
|---|---|---|
| コンセプト | 静粛性の向上 | 負荷への強さとトラブルレス |
| ボディカラー | 白銀系 | くすみブルー系のメタリックカラー ✕ブロンズ |
| HAGANEギア | ● | ● |
| Xシップ | ● | ● |
| Gフリーボディ | ● | ● |
| サイレントドライブ | ● | ● |
| コアプロテクト | ● | ● |
| AR-Cスプール | ● | ● |
| インフィニティドライブ | – | ● |
| アンチツイストフィン | – | ● |
| ワンピースベール | – | ● |
| ラインローター形状 | 旧設計 | 新設計 |
| 本体価格(税別) | 11,100〜15,000円 | 12,500〜16,000円 |
※500番を除く比較表です
26ナスキーと21ナスキーの違い(実物比較)
ここからは、実際に使い比べて感じた違いを、現場での使用感に沿って整理していきます。
軽量化は番手によって恩恵が異なる

まずは、リールの重量についてです。下記に自重の比較表を作りました。
21ナスキーと26ナスキーの自重比較
| 機種 | 21ナスキー | 26ナスキー |
|---|---|---|
| 500 | 170g | 170g |
| 1000 | 205g | 205g |
| C2000S | 210g | 210g |
| C2000SHG | 210g | 210g |
| 2500 | 240g | 235g |
| 2500HG | 240g | 235g |
| 2500SHG | 240g | 235g |
| C3000 | 240g | 235g |
| C3000DH | 270g | – |
| C3000HG | 240g | 235g |
| 4000 | 285g | 280g |
| 4000XG | 285g | 280g |
| C5000XG | 305g | 300g |
2500番以上の機種で、5gの軽量化となっています。
自重の差は、重くなればなるほど実感しにくいところなので、最も実感しやすい番手は2500〜C3000番台です。
実物を実際に実測した重量は、26ナスキー2500SHGが235.37g、21ナスキー2500SHGが239.49gと、実際には約4g程度の差となっていました。
それでも実際にロッドにつけて操作していると、前作よりも確かに軽く感じます。
しかし、これが4000番台以上になると、それほど明確に軽量化を感じないのではないかと思います。
また、C2000番以下の番手については、前作と自重が変わっていないため、軽量化の恩恵はありません。
つまり、2500〜C3000番台ならそこそこの軽量化の恩恵は受けれるものの、それ以外の番手では期待できないです。
スプール自体は重くなっている。

ただし、スプールのみの重さを実測で比較してみると、21ナスキーよりも26ナスキーのスプールは2g程度重くなっています。
しかし、この2gの重さの増加は、実際に使ってみても、巻き心地にはほとんど影響していないように感じます。
また、どちらもAR-Cスプールでキャスト性能に違いはなく、互換性もあるので、21ナスキーを持っている方は、26ナスキー用のスペアスプールとして運用しても良いかもしれません。
巻き出しの軽さは26ナスキーが一段上

巻き出しの軽さはワンランク上がったと言えます。
21ナスキーも十分になめらかでしたが、26ナスキーと交互に触ると、初動の軽快さに違いがあります。
ローターが立ち上がる際のノイズが少なく、26ナスキーの方がスムーズです。
この理由は、新設計のラインローターによるところが大きいでしょう。

26ナスキーはワンピースベール採用のため、ローターの設計に変更が必要となったわけですが、23ストラディックのローターを採用している25アルテグラとは違い、26ナスキー用に新設計されたラインローターが搭載されています。
そして、このラインローターは、なんと23ストラディックよりも軽量化されています。

単純にローターが軽くなったおかげで慣性が減り、巻き始めの軽さにつながっています。
この巻き出しの軽さを実感するのは、やはりルアーを着水させ、糸フケを回収しながら最初の一巻きを入れたときです。
この瞬間、26ナスキーは21ナスキーよりもスッと素直に回転が立ち上がる感覚があります。
極端に軽いわけではないですが、ハンドルへの入力がよりダイレクトに伝わる感じがします。
実釣で差が出るのは、ラインがたるみつつも、すぐにルアーへアクションを伝えたい「半テンション状態」の時ですが、そんなラインテンションが曖昧な状況下でも、26ナスキーは挙動にブレが出にくいです。
実釣面において、こういった見えにくい部分の快適さはリズムを生んでくれるので、釣果にもつながる進化だと思います。
剛性感・巻き上げ力も26ナスキーが上

次に違いを感じるのは、リールに負荷が掛かった場面での剛性感と巻き上げのパワーです。
シャッドのような小型プラグなどの水圧を受けるルアーを引く時や、流れのなかでラインにテンションが掛かる状況において、26ナスキーの巻き心地には確かな余裕があります。
PEラインを組んだスピニングタックルでの小型ディープクランキングでは、まさにこの差が明確に出てきます。
少し話がそれますが、こういった場面では、軽量化に特化したリールよりも、適度な重量感でしっかりと構えられるリールの方が巻きがブレないので使いやすいです。
ナスキーが持つ程よい自重は、こうした負荷の掛かる釣りで武器となるものです。
話を戻すと、26ナスキーと比較して、21ナスキーが非力というわけでは決してありません。
実用上は全く問題なく、魚をしっかりと寄せる力はあります。
ただ、26ナスキーは「まだまだパワーに余力を残している」という頼もしい感覚が、ハンドル越しに伝わってきます。
この差はスペック上の数値には表れにくいですが、実際のフィールドでは頼りになる安心感があります。
ルアーを巻く場面以外にも、魚を掛けた時に、カバーから魚を引きずり出したり、ウィードを切りながら寄せたりする時などにも、ハンドルを握る側に精神的なゆとりが生まれるほどの剛性感とパワーを感じます。
特に、太めのラインでドラグを締め気味にした、魚を強引に寄せるような釣りではかなり頼もしい存在です。
PEラインでは、26ナスキーの恩恵が大きく発揮される

26ナスキーの目玉のひとつが、ワンピースベールとアンチツイストフィンの採用でしょう。
| 比較項目 | 21ナスキー | 26ナスキー |
|---|---|---|
| アンチツイストフィン | – | ● |
| ワンピースベール | – | ● |
今回の比較において、最も大きな買い替え理由となるのがここです。
特にPEラインを使用した際の快適さでは、26ナスキーは明確に優れています。
強風が吹く中でキャストを繰り返していても、これまで一度もトラブルが発生したことがなく、まさにストレスフリーです。
ワンピースベールになったことで、従来のラインローラー付近でたまにあった、PEラインの変な切れ方も一度もないです。
実釣面でライントラブルが減ることで大きいのは、ラインを気にする回数そのものが減ることです。

風の強い日にルアーをキャストし、ラインが大きく膨らむ。
そこからベールを返し、巻き取りを始める。
このような動作で、21ナスキーでも丁寧に行えば問題ないですが、26ナスキーはラインの収まりが確実に良くなっているので、スプール周りの変な位置に糸が落ちていないか、目視で確認する手間が省けます。
特にPEを用いる釣りでは、意識を手元の糸処理から水中のルアーや魚へと向けさせてくれるため、この差が釣果に響いてきます。

リールに気を取られない時間が長くなるほど、一連の動作が自然にでき、この快適さこそが、実釣時の集中力の維持に直結します。
価格はやや上昇。実売約1万円程度
26ナスキーは、21ナスキーに比べてやや上昇しています。
21ナスキーと26ナスキーの定価比較
| 番手 | 21ナスキー | 26ナスキー |
|---|---|---|
| 500 | 11,100円 | 12,500円 |
| 1000, C2000S, C2000SHG | 11,600円 | 13,500円 |
| 2500, 2500HG, 2500SHG, C3000, C3000HG | 13,400円 | 14,200円 |
| 4000, 4000XG | 14,500円 | 15,300円 |
| C5000XG | 15,000円 | 16,000円 |
26ナスキーの実売価格は税込みで約1万円程度。
現在は21ナスキーは生産終了なので直接比較はできませんが、21ナスキー販売当時の実売価格よりも500〜1,000円程度上昇している印象です。
ただ、ワンピースベールや巻き性能の向上を考えると、確実に価格差以上のスペックアップが行われています。
つまり、前作よりも更にコスパが良くなったと言えます。
もし型落ちセールで新品の21ナスキーが6,000円〜7,000円程度で売っていれば買いかもしれません。
しかし、21ナスキーが新品だとしても8,000円程度なら、1万円出して新型の26ナスキーを買ったほうが幸せになれると思います。
実釣で差を感じやすい場面
実釣時に、新型のメリットを実感しやすい場面とそうでない場面を整理しておきます。
PEラインの釣りで際立つ26ナスキーの長所

EPラインでのトラブルが減ったことで、実釣ではこの恩恵を実感しやすい場面が多々あります。
まずは、風が吹いたときです。
21ナスキーは、正直に言って、風が吹いたときにPEラインを使っていると、ラインローラー付近に糸絡みをしないかを気にしながら釣りをすることがありました。
風が吹くことで好条件になったとしても、リールに不安が生まれてくるのは、よろしくなかったです。
ここが26ナスキーで一気に解消されたのは大きいです。
もう一つは、ちょうちん釣り、パワーフィネスによるカバー撃ち、あるいはPEラインを用いたミドストなど、意図的に糸フケを出したり回収したりする動作が頻発する釣りです。
26ナスキーには、ラインがたるんだ状態から巻き始める際の、引っかかりのない安心感があります。
PE特有のトラブルリスクと隣り合わせの釣りにおいて、スプール周りに過剰な気を遣わずに済むという解放感は、やはり絶大な恩恵を感じずにはいられません。
フロロ中心なら差を感じにくい場合も

一方で、4lbや5lbのフロロカーボンを巻き、ダウンショットやネコリグでボトムをじっくり探るような釣りであれば、劇的な進化は感じにくいかもしれません。
当然、巻きの質感や全体の剛性感は26ナスキーが勝っています。
しかし、フロロ主体で元々ライントラブルも少なく、現状の21ナスキーの巻き心地に不満を抱いていないのであれば、買い替えた瞬間に世界が変わるような進化ではありません。
ここは率直に伝えておきたい事実です。
PEラインなら明確な違いを実感できますが、フロロラインではじわじわと恩恵が伝わってくる程度です。
手返し重視の釣りほど26ナスキーは効いてくる
私の購入したハイギア設定の2500番は、キャストと回収をスピーディに繰り返すテンポの速い釣りに適している番手です。
そうした手返しの釣りで丸一日使い込んだとき、26ナスキーの良さが見えてきます。
新旧モデルでそれぞれの違いは、数百回のキャストとして重なってくると、決して無視できない差となります。
釣り始めの数投では気にならないかもしれませんが、夕マズメを迎えた時、疲労感なくテンポを維持して撃ち続けられるかを考えると、やはり26ナスキーの方が楽です。
21ナスキーから買い替えるべき人、見送っていい人
買い替え不要な人
まずは、21ナスキーをそのまま続投させていい人は次のような人です。
21ナスキーは、現在でも完成度の高い実用機です。
極端に巻きが重いわけでも、現場で致命的となるような基本性能の不足があるわけでもありません。
今の釣りで満足できているなら、焦って買い替える必要はないでしょう。
買い替えたほうが良い人
次に、新モデルの恩恵を実感しやすいのは次のような人です。
特にEPラインを使った釣りをメインにする方は、26ナスキーのメリットが大きく引き出せるので買い替え推奨です。
その他の性能は、地味なマイナーチェンジの側面がありますが、確実に底上げされてきているので、実践でタフに使いまくる人ほど、買い替えたほうが快適に釣りができることは確かです。
また、単純に21ナスキーを使い込んできて、そろそろ同じ価格帯で買い替えたいという方は、今と同じ使用感のままスペックアップした新モデルで間違いないでしょう。
まとめ|26ナスキーに買い替える価値はあるか?
21ナスキーが名機として完成されていたからこそ、26ナスキーはそれをベースとして、快適さに磨きをかけてきたリールだと思います。
このような場面において、26ナスキーの進化は期待を裏切りません。
一方で、21ナスキーもまだまだ第一線で活躍できます。
今の釣りに不足を感じていないのであれば、慌てて買い替える必要はありません。
私自身も、思い出の詰まった21ナスキーを、メインではないけれど、まだまだ現場で使い続けるつもりです。
それでも、新旧ふたつのリールを実際に使い比べて率直に言えることは、
「26ナスキーはナスキー史上最高傑作。」
ということです。
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▼ 26ナスキー単体の詳しい実釣インプレもぜひご覧ください。





