シマノ最高峰の巻き物リールとして君臨し続ける「カルカッタコンクエスト」シリーズの最新作「26カルカッタコンクエストDC」。
「久々に『名機』と呼ばれるリールが出てきたんじゃないかなと。」
と田辺哲男さんがインプレッションしているように、今回の26カルコンDCは、史上最高傑作と呼ぶにふさわしいリールに仕上がっています。
公式サイトでも「前作を遥かに超えてきた」と評される26カルコンDCは、待望の「MGLスプールⅣ」を搭載し、スプール径をφ33mmからφ34mmへ変更。
さらに、サイドプレートを開閉することなくブレーキ調整が完結する「新型I-DC5」や、バス用DCモデル初となる「インフィニティドライブ」「サイレントドライブ」の実装など、アングラーが長年求めていた機能が惜しみなく投入されています。
「遠投性能」と「低弾道アキュラシー」。
かつてはトレードオフと思われていたこの二つの要素が、なぜ26カルコンDCでは高次元に融合できたのか。
この記事では、プロフェッショナルアングラー田辺哲男さんのインプレッション動画を参考にして、26カルカッタコンクエストDCの魅力とその実力を読み解いていきます。
タップできる目次
26カルカッタコンクエストDC|プロのインプレッション
「ベイトリールの極意」とコンクエストの必然性
田辺哲男さんは、動画の冒頭で「ベイトキャスティングリールとは何か?」という本質的な問いかけをしています。
「ベイトキャスティングリールがバスフィッシングに多用される一番の理由は、まずは『このリールだから釣れる』っていうことで。」
26カルカッタコンクエストDC × 田辺哲男 ”ベイトリールの極意” – YouTubeここにこそ、私たち釣り人が26カルカッタコンクエストDCを手にすべき本質的な理由があるからです。
タックル全体を「下から支える」からこそ、ブレない
田辺さんはベイトリールの最大の利点を、構造そのものに見出しています。
ベイトタックルは、リールがロッドの上に配置されるため、アングラーの手は「下から支える」形になります。
「下から支えている。この『支え』を持っているだけで、全くブレない状態ができる。」
26カルカッタコンクエストDC × 田辺哲男 ”ベイトリールの極意” – YouTubeベイトタックルの下から支える構造でのリーリングは、ロッドティップもブレにくく、まっすぐ丁寧にルアーを泳がせやすくなります。
これが、ベイトタックルで巻き物を扱う上でのメリットであり、魚を釣るための第一歩になるということです。
「剛性」は耐久性のためだけではない
そして、その安定感を極限まで高めるのが、コンクの代名詞である「剛性(HAGANEボディ)」です。
剛性は、「壊れない」「歪まない」という耐久性の指標として捉えがちですが、田辺さんの解釈はより実践的で、魚の習性に直結しています。
「全てに共通して言えるのは、バスが好きなのは『横に来て同じスピードで振る(ルアーがアクションする)』。これが一番俺はね、やっぱり魚って食うんだなと。そん時に剛性のあるリール達っていうのは、もう本当に安定感のある巻き方ができる。」
26カルカッタコンクエストDC × 田辺哲男 ”ベイトリールの極意” – YouTubeバスという魚は「同じスピードで動くもの」を好んで捕食します。
この「一定のスピードで巻き続ける」という動作は、口で言うほど簡単でないことは、巻き物をやり込んでいる方ほど理解できているはずです。
リール自体の剛性が低いと、負荷が掛かった際にボディやギアの微細な歪みが生じ、それが巻きのリズムを狂わせます。
それに対して、金属の塊から削り出されたようなコンクエストの剛性は、そのノイズを一切排除して、安定感のある巻きが生まれます。
つまり、26カルカッタコンクエストDCの高い剛性は、単なる頑丈さではなく、「バスに口を使わせるための機能」そのものです。
今作は、バス用コンクエストDCとして初めて「インフィニティドライブ」と「サイレントドライブ」が搭載されました。
コンク元来の剛性の高さに加え、これらの機構が回転抵抗をさらに低減し、水中の微かな変化すらも指先に伝えるクリアな感度を実現しています。
26カルカッタコンクエストDCは、まさに、巻きを極めるために生まれたリールとも言えるでしょう。
軽量ルアーへの対応力(MGLスプールⅣ)
前作20カルカッタコンクエストDCからの最大の変更点が「スプール性能」の刷新です。
26カルコンDCでは、最新の「MGLスプールⅣ」が搭載されました。
特に注目なのが、100番サイズのスプール経の変更です。
スプール径が前作のφ33mmからφ34mmへと大径化されたにも関わらず、立ち上がりの軽さとレスポンスは向上しています。
これを可能にしたのが、幅19mmという「ナロースプール化」と、MGLスプールⅣ特有の低慣性化です。
スプールナロー化の恩恵
「このナロースプールの場合の方が糸の摩擦抵抗が減ってくるんで、より多く飛ぶという1個の理論と。この指で軽くサミングした時も、ほぼ面積の大部分をタッチできるんで、ふわっと浮いた時でもコントロールしやすいんだ。そういう意味を含めて、やっぱり俺もナロースプールだと安定のあるキャストができるなと。」
26カルカッタコンクエストDC × 田辺哲男 ”ベイトリールの極意” – YouTube田辺さんは、スプールのナロー化が、2つの恩恵をもたらしていると語っています。
1つ目は、キャスト時にレベルワインドへ向かうラインの角度が緩やかになることで、ラインの放出抵抗が減少して飛距離が伸びます。
2つ目は、サミング時に指が触れる面積が増えるため、より繊細なコントロールが可能になるということです。
「8g」が実用域に。DCの常識が変わった日
かつては「重いルアーを遠くへ投げるためのDC」でしたが、26カルコンDCは違います。
「前はちょっとあのちっちゃいのは苦手って言ってしまえば、スパッと言えばそうだった。だから俺はこんなちっちゃいの(8gのクランクベイト)DCで投げようなんて前はしなかった、そもそも。だけど今は『何でも来い』だわ、これ。」
26カルカッタコンクエストDC × 田辺哲男 ”ベイトリールの極意” – YouTubeこの進化を、田辺さんはフィールドで誰よりも早く実感しています。
動画内では、ちびっこルアー(マルノミフラットのコブリ?)として「8gクラス」のクランクベイトを使用して、バックラッシュすることなく24m以上飛び、しかも水面を這うような低弾道で吸い込まれていく様子がみられます。
向かい風でも浮き上がることなく、狙ったピンスポットへ「スーッ」と入っていく。
「軽量ルアー専用機」を用意せずとも、この1台で8gのタイニークランクからビッグベイトまでカバーできてしまう。
その圧倒的なバーサタイル性能は、ボートのデッキに並べるタックルの本数さえも減らしてしまうかもしれません。
I-DC5の進化と、ブレーキの完全外部調整化
26カルカッタコンクエストDCは、現場での使い勝手を左右するブレーキシステムも進化を遂げています。
最大の変化は、「サイドプレートを開ける必要がなくなった」ことです。
15段階の調整が、すべて「外側」で完結する
「内容的なもので大きく変わったのは一体何?はっきり言えば、『この外側で全部のブレーキセッティング使用ができちゃう』。すんごい大きい違いだから。もう現場でどんどこどんどこできるんで。」
26カルカッタコンクエストDC × 田辺哲男 ”ベイトリールの極意” – YouTube前作20カルコンDCでは、モード設定(N, F, P)の変更にはサイドプレートを開ける手間が必要でした。
しかし26カルコンDCでは、ボディ側面に配置されたモードダイヤルとブレーキダイヤルの2つを操作することで、すべての調整が外部からアクセス可能です。
新しいI-DC5は従来のライン素材別(ナイロン・フロロ・PE)という枠組みを取り払い、ブレーキの強さをダイレクトに選べる「L(Low)・M(Medium)・H(High)」の3モード×5段階ダイヤルに変更されています。
- L(Low): 遠投重視。空気抵抗の少ないルアーや追い風時に。
- M(Medium): バーサタイル。標準的な設定。
- H(High): 強風下やビッグベイトに。
田辺さんが動画内で「外側で全部できちゃう」と喜んでいたのは、このストレスフリーな操作性ゆえです。
刻々と変わる風向きに合わせ、ワンタッチで設定を変えられる。
この機動力は釣果に直結するはずです。
「浮いてから、抑える」DCの知能
「浮き始めてふわっとなってから、押さえ込んでくのがDCなんだよ。ブレーキのかけ方が、ちっちゃいブレーキをかけてかけて…かけないで…かけてっていう、そういう作業をやるんだよこの子は。だから浮いたなってなった時の、察知してかけてくような感じ。」
「いや、これちょっとビビるわ。このちっちゃいの(8gのクランクベイト)でそれやられると。めっちゃよくできてんな。」
26カルカッタコンクエストDC × 田辺哲男 ”ベイトリールの極意” – YouTube田辺さんが特に感嘆していたのが、向かい風におけるDCの制御ロジックです。
ただ強くブレーキを掛けるのではなく、スプール上のラインが浮き始めた瞬間をセンサーが察知し、必要な分だけ断続的にブレーキを当てる。
この「賢い制御」があるからこそ、メカニカルブレーキはゆるゆる(スプールがガタつかない程度)というセッティングでも、バックラッシュせずに伸びのあるキャストが可能になります。
「本当に究極的に食うような状態、あの風バンバン吹いて流れまで出ちゃってなんていう、もうハードベイトにもう持ってこいのような状態になって、もうリールがちゃんと投げれればさらにいいじゃない。」
26カルカッタコンクエストDC × 田辺哲男 ”ベイトリールの極意” – YouTube動画内で田辺さんは、向かい風の中で抵抗の大きいスピナーベイト(シンコロ+フリップギル)をキャストしていますが、「H」モード(強めの設定)を使うことで、強風をものともせず突き進むような弾道を実現しています。
「風が吹いたらダイヤルを回すだけ」という安心感があるからこそ、風下のポイントへ強気なキャストを繰り返すことができるのです。
田辺哲男さんが説く「ノーマルギア(MG)」の哲学
この極上の巻き心地を、実釣でどう活かすべきか。
田辺さんはスペック選びにおいて、ある重要な提言をしています。
「本当にベイトを最初に使って巻きたいから『コンクエストだ』って言った人間は、確実にノーマルギア(MG)からスタートして欲しい。」
26カルカッタコンクエストDC × 田辺哲男 ”ベイトリールの極意” – YouTube26カルコンDCのラインナップには、HG(ハイギア)やXG(エキストラハイギア)も存在しますが、田辺さんが「基本」として推すのは、あくまでギア比5.6の「MG」です。
その理由は、バスの捕食習性にあります。
バスはルアーを噛みつくのではなく、「吸い込んで」捕食します。
ハイギアでラインを張りすぎる(引っ張りすぎる)と、遊び(スラック)がなくなり、バスが吸い込もうとした瞬間にルアーが口に入らず弾かれてしまいます。
「引っ張りすぎちゃってると糸のたるみが出ないんで、バスは吸い込めない。」
「バスが速い動きじゃないと食わないよっていう日にも(MGなら)対応できちゃうから。」
「こういう安定感のあるコンクエストシリーズは、俺はナンバーワンの推しですけどね。」
スラックを残しながら、一定のリズムでルアーを泳がせる。
そのための最適な速度域を持っているのがMGです。
巻きの釣りを本気で極めたいなら、まずはMGを選び、自分の手足となるまで使い込む。
26カルコンDCは、こんな大人の楽しみ方を、最大限まで引き出してくれる最高のギアとなってくれます。
まとめ
よかったね。良いリールできて。もう文句ないよ。
田辺哲男さんのこの言葉は、これは単なるセールストークではなく、数多のリールを極限まで使い倒してきたレジェンドが到達した、偽らざる「結論」と言えるでしょう。
26カルカッタコンクエストDCは、釣行時に湧き上がる「バックラッシュの恐怖」や「強風時のストレス」から解放してくれます。
そして、トラブルへの不安というノイズが消えた時、私たちは初めて、キャストの精度、巻きの感度、そして魚からの反応に100%の意識を向けることができます。
これまでリスクを恐れて躊躇していた強風下のピンスポットや、軽量ルアーでの低弾道アプローチ。
それらを「決まる」と確信して撃ち込めることは、大きな武器になります。
ライントラブルに時間を奪われることなく、正しいキャストフォームと巻きのリズムを体に刻み込める。
それは、ベイトリールの釣りを最短距離で極めるための最高の投資です。
「道具を使っている」という感覚すら消えるほどの、手のひらとの一体感。
田辺さんが久々の「名機」と断言するこの26カルカッタコンクエストDCは、間違いなく10年先も現場で愛され続ける一台になるはずです。
ぜひフィールドで、その真価をあなたの手で確かめてください。
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26カルカッタコンクエストDCについてのスペックや発売日・価格などの詳しい内容は、下記の記事でまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。









