ジャッカルの「ディービルシャッド」は、近年多用されるクランキングメソッドに対応したフローティングシャッド。
その名の通り、特殊な形状の「ダックビルリップ」を採用することで、スナッグレス性に優れているのが特徴。
ジャッカルの名作ルアー「ソウルシャッド」との違いなど、新登場の「ディービルシャッド」について詳しく見ていきましょう。
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「ディービルシャッド」の使い方と特徴
後述の動画で小野俊郎プロが、
トゥイッチやジャークしてポーズで喰わせるのではなく、クランクベイトのようにタダ巻きで使用することに特化している
と言うように、「ディービルシャッド」は、近年多用されるようになったストラクチャーやカバー絡みのクランキングメソッドで、より効果的かつ快適に使えるルアーとして開発されています。
スナッグレス性が抜群の「ダックビルリップ」形状
「ディービルシャッド」に採用されている「ダックビルリップ」。
これは、ラウンドとスクエアのハイブリット形状で、同じくジャッカルから新発売の「マッシュボブ」にも採用されている新しいリップ形状です。
「マッシュボブ」の特集記事にある写真を見るとわかりますが、リップ先端が肉厚になっており、耐久性も実現しています。
幅広な形状である「ダックビルリップ」の特徴は、通常の先端が尖ったリップとは違い、先端がフラットなのでカバー接触時にバランスを崩しにくいこと。
その結果、カバーに当たっても大きく跳ね上がらず、舐めるようにカバーを攻めることが出来ます。
潜行姿勢を崩しにくく、リップが幅広な形状のため、常にフックポジションをリップ背面に隠すようにキープできることも、スナッグレス性能の向上に寄与しています。
フローティング設定もスナッグレス性に大きく貢献
同じくジャッカルの「ソウルシャッド」は、「ソウルシャッド68SF」のスローフローティングを除いて全てサスペンド設計だったのに対して、「ディービルシャッド」はフローティング設定。
浮力が高いため、「ダックビルリップ」との相乗効果でよりスナッグレス効果が高くなり、カバーに対しても根がかりを恐れずアプローチ出来るようになりました。
特に、クランキングメソッドでは立木などのカバーを狙うことが多いので、この高いスナッグレス性が大きなアドバンテージになるのです。
さらに、そのスナッグレス性の高さから、ストラクチャーへのタイトなコンタクトが可能になり、リップラップなどシャローエリアにあるハードボトムでも石の隙間に引っかからず、今まで攻めあぐねていたエリアの攻略も可能にしてくれるルアーとなっています。
このように、根掛かりの心配が少ない「ディービルシャッド」は、スタックによってリズムを崩すことなく、テンポよく巻けるサーチベイトとして大活躍してくれるでしょう。
「デュアルマグ重心移動システム」
「ディービルシャッド」は、2枚の異なる磁石を組み合わせる新たな重心移動システムである、「デュアルマグ重心移動システム」を採用。
「デュアルマグ重心移動システム」は、キャスト時にはウエイトが外れて抜群の飛距離を実現し、リトリーブ時にはウエイトが固定され、さらに、カバーコンタクト時にもウエイトが外れないので、抜群のスイムバランスを実現しています。
この新しい重心移動システムのおかげで、スピニングタックルでも使えますし、パワーのあるベイトフィネスタックルでも充分な飛距離を実現しており、心地よく巻けるのが嬉しいルアーです。
「ディービルシャッド」と「ソウルシャッド」の使い分け
それでは、「ディービルシャッド」と「ソウルシャッド」の使い分けを表にしたので、ご参考頂けたらと思います。
ディービルシャッド | ソウルシャッド | |
---|---|---|
タイプ | フローティング | サスペンド |
リップ | ダックビルリップ | 通常のリップ |
重心移動 | デュアルマグ | マグネット固定 |
カバー衝突時 | 跳ね上がらず 舐めるようにアクション | バランスを崩して アクション |
扱いやすいタックル | ベイトフィネス | スピニング |
有効な使い方 | カバーを意識して狙う時 | 通常のシャッドの使い方 高速巻き |
「ディービルシャッド」の解説動画
ジャッカルから、小野俊郎プロによる実釣・解説動画が公開されています。
「ディービルシャッド」の水中アクションや特徴、また、「ソウルシャッド」との使い分けや水中アクション比較などが収録されいます。
「ディービルシャッド」のスペック
名称 | タイプ | サイズ | レンジ | 重量 | フック | カラー | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ディービルシャッド 55SR | フローティング | 55mm | 0.8〜1.2m | 5.5g | RB-M #8 | 全10色 | 1,610円 |
ディービルシャッド 55MR | フローティング | 55mm | 1.5m〜2m | 5.8g | RB-M #8 | 全10色 | 1,610円 |
フックはがまかつの「トレブルRB-M #8」を使用。
「ディービルシャッド」のカラーバリエーション
「ディービルシャッド」のカラーバリエーションは、全10色。
- ゴーストワカサギ
- ハーフミラーワカサギ
- ウロコホロ クラウン
- HLボラギンクロ
- 青虎
- 小鉄シブ銀
- 弱光ギル
- ダブルクラッチ金黒
- 雷切シブ金
- 時雨ライムチャート
「ディービルシャッド」まとめ
ジャッカル期待の新製品「ディービルシャッド」は、現在トレンドのシャッドクランキングを、より一層楽しくしてくれるルアーです。
シャロー〜ミドルレンジのストラクチャーを、高スナッグレス性で舐めるように攻めるルアーといえば、先日ご紹介した「レベルクランクMID」が思い浮かびます。
こちらは、「カタパルトリップ」という特殊なリップで、急角度で潜り過ぎないように設計し、1〜1.5mレンジにあるストラクチャーへのスタックを軽減しており、構造は違えど、ルアー作りの中で狙っている対象に、通じるところがあるように思えます。
このような共通点を見つけていくと、時代の先端を行く人達の見ているものが垣間見える気がして、楽しいものです。
「ディービルシャッド」はアクションバランスが非常に良く、低速リトリーブから、高速巻きでリアクションバイトを狙うような状況まで、幅広く対応してくれるのも嬉しいルアー。
コンセプトとなっているクランキングメソッドはもちろんですが、シャッドとしての機能も失われていないので、とても万能なルアーであると言えるでしょう。
根がかりも少なく、フローティングで潜行レンジがつかみやすいので初心者でも扱いルアー。
これから今流行のシャッドクランキングを楽しみたい方は、ぜひ「ディービルシャッド」を使ってみてはいかがでしょうか。