つり人社より、『Basser(バサー)2026年1月号』(2025年11月26日発売)が発売されました。
今月号の特集テーマは、「オカッパリ All Star Classic in 新利根川」。
川村光大郎さん、佐々木勝也さん、金森隆志さん、三原直之さんという豪華メンバーで、非常にタフなフィールド「秋の新利根川」を舞台に真剣勝負が繰り広げられました。
今月号のバサーは、昨今のSNSやYouTubeなどの情報過多な時代で、紙媒体である雑誌の良さを再確認する号になっています。
熟練の記者たちの手によって描かれる、戦いの中の4人それぞれのドラマは、あえて動画にせずに緊張感あふれる写真と文字だからこそ、私たち読者の胸に大きく響く内容になっていることは間違いありません。
ますます、Basserを好きになる。
そんな1冊となっています。
今回は、そんな『Basser(バサー)2026年1月号』の見どころをレビュー紹介していきます。

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特集: オカッパリ All Star Classic 新利根川決戦

今月号の目玉企画である「オカッパリ All Star Classic in 新利根川」。
今回も、オカッパリのスペシャルな顔ぶれ4名が出場しています。
- 川村光大郎:
霞ヶ浦水系のオカッパリオールスター無敗記録を持つ、現代の岸釣りレジェンド。 - 佐々木勝也:
年間300日以上をフィールドで過ごす「カスの観察者」。圧倒的な現場情報量が武器。 - 金森隆志:
日本のオカッパリ文化を牽引し続けるカリスマ。 - 三原直之:
誰にも真似できない発想とストロングスタイルでビッグフィッシュを狙う。
各選手が位置から魚を探すプロセスを見れる
今回のオカッパリオールスタークラシックは、試合会場の告知を、なんと本番前日の朝に行っています。
その理由は、各選手が魚を一から探すプロセスを追うことができるからだということで、このやり方は非常に面白く、読み応えのある内容となっています。
というのも、これまでのオカッパリオールスタークラシックは、プラクティスは各選手が非公開で行い、本番の1〜2日間のみを記者が密着して行う形式でした。
しかし、今回は、プラクティス1日と本番1日の2日間を、両日記者が密着する形式で行われています。
つまり、普段は見られない、各選手の前日プラクティスの模様を詳しく見ていくことができます。

しかも、その前日プラ開始時に試合会場を知らされるため、各選手は本当に一から自分の釣りで取れる魚を一から探していきます。
4選手それぞれの動きや考え方が異なり、戦略や動きの本の少しの差が釣果に反映されていく様子は、読みだしたら止まらなくなるほどに面白かったです。
これは、ぜひ読んで頂きたい内容ですし、また来年もこの企画をやってほしいと思いました。
紙面を通して伝えたかったこと。

さらに、個人的に響いた内容が、対決後にある「紙面を通して伝えたかったこと。」というコンテンツです。
各メディアの対決モノ企画と言えば、今はYouTubeなどの動画コンテンツになるのが当たり前のような時代で、動画ばかりが先行して、
- 誰が勝った
- どこで釣った
- 何で釣った
といったハイライト部分ばかりがピックアップされて終わってしまうところがあります。
しかし、今回のオカッパリオールスタークラシックは、あえて動画にはせず、紙面だけで完結するようにしており、逆に、動画では伝えにくい、各選手の試行錯誤する姿とドラマを深く伝える内容となっています。
これが、読み始めたら止まらなくなってしまう小説を読んでいるかのように、久々に時間を忘れて読み耽ってしまうほどに面白く、そして、各選手をさらに好きになりましたし、釣りに対する考え方やアプローチ方法など、勉強になることも多かったです。
「さすが、Basserだな。」と思いました。
非常に勉強になった「加木屋守の“スタメン”!」

今月号のマーモさんの連載「加木屋守の“スタメン”!」は、ブレーデッドジグ(チャター)の使い方についての解説でした。
毎回とても勉強になる内容ですが、今回も確実にこれからの釣果を上げてくれる内容となっています。
チャターと他の巻き物との違いや、狙うレンジとスピードの考え方、トレーラーの選び方、「チドリ」についてなど、非常に勉強になる内容です。
早速、次回の釣行でチャターを投げたくなりました。
JBトーナメントのドラマも読み応えあり
今月号は、JBトーナメントの終了時期と重なっていたこともあり、TOP50最終戦やAOYに関する記事も読み応えがありました。
今泉拓哉プロのTOP50初優勝

今季のJBの衝撃的な出来事と言えば、今泉プロの終盤の3週連続優勝という快挙でしょう。
これは、JB史上でも初だったそうで、TOP50、バスプロ選手権、クラシックという3大タイトルを毎週連続で獲るという半端ない偉業を成し遂げています。
クラシックのインタビューでも、「TOP50の強い選手の中で戦っていた結果、覚醒した」という内容を話していました。
来シーズンの活躍も非常に楽しみな注目の選手です。
青木大介プロの3度目のTOP50 AOY

そして、今年の強さは誰にも止められないほどに強かった青木大介プロの、TOP50 AOY獲得後のインタビューもありました。
この後のバサクラ2025もぶっちぎりの圧勝となり、今年は青木イヤーだったと呼ぶにふさわしい年になりました。
そして、今年のTOP50遠賀川戦のウイニングルアーとなったギーラカンスのお魚セッティングのフリーリグは、TOP50桧原湖戦、津風呂湖でのジャパンスーバーバスクラシック、そしてバサクラ2025でも貴重な魚をもたらしており、2025年のMVPルアーとなっています。

▼ ギーラカンスのお魚セッティングについては、下記記事でも詳しく解説しています。
現在は品薄ですが、2026年の春には通常の2倍生産する予定だそうなので、来年の本格シーズンインの頃には手に入るようになるのではないでしょうか。
また、記事内の青木大介プロのインタビューでは、来年のビジョンとして、サプライズ的な内容もあり、ますます来年の活躍が楽しみになりました。
こちらも、ぜひ紙面でチェックしていただきたいです。
Basser 2026年1月号 概要

| 雑誌名 | Basser 2026年1月号 |
| 出版社 | つり人社 |
| 発売日 | 2025年11月26日 |
| 定価 | 1,320円(税込) |
- 012 モノの舞台裏
- 018 オカッパリ Allstar Classic in新利根川 | 金森隆志 | 川村光大郎 | 佐々木勝也 | 三原直之
- 020 選手紹介
- 022 エリアマップ・レギュレーション
- 024 密着 プラクティス
- 034 本戦レポート
- 048 それぞれの釣り方
- 062 羽生式表層術
- 066 激戦区!「柳川クリーク」攻略法 | 本田海斗 & 豊福凌平
- 070 加木屋守の“スタメン”!
- 076 一木花漣×川越すず×橋本卓哉 オプカン・スペシャルトーク
- 080 伊藤巧が教えるバスボート同船体験×DHL
- 084 プロアングラー × アパレルブランド 交流戦 in三島湖
- 088 ファイト、ファイト、コジコジ!
- 090 JBTOP50
- 100 B.A.S.S.ELITE SERIES
- 110 MLF
- 114 H-1 グランプリ
- 116 W.B.S.
- 118 U-30 ドリームトーナメント
- 120 FUKASHIN STANDARD
- 122 新訳 バスフィッシング教書
- 124 房総HOTSPOT
- 128 沈むPEラインに素材革命!?カーボンナノチューブ採用の「ヤーナブル」とは
- 132 編集部ガチンコバトル
- 138 The Japan Original
- 140 NPO ミズベ新聞
- 142 小森の小部屋
- 145 バサー図書室
- 145 日釣振ニュース
- 146 編集後記

まとめ:SNSやYouTubeだけではバス釣りの魅力は伝わらない。

つり人社の『Basser(バサー)2026年1月号』の見どころをレビュー紹介してきました。
今月号のBasserは、プラクティスから密着取材しているオカッパリオールスタークラシックが非常に読み応えがあり、何度読み返しても楽しめる内容の濃さがありました(むしろ1度読むだけではもったいない)。
現在はSNSやYouTubeの動画で次から次へと情報が流れ込んできて、一つ一つを深く楽しむ余裕も時間も無い時代になっているように感じます。
「タイパ」という、個人的には大嫌いな言葉が、世の中では「コスパ」と同じように肯定的に使われていることも疑問ですが、確かに、タイムパフォーマンスで考えたら、動画で見たほうが活字を読むより情報量が多く、時間効率は良いのかもしれません。
中には、動画を倍速で見る人もいるのだとか。
このようにして得た情報で魚を釣って、本当に感動できるのでしょうか?
活字を追って、自分の頭で考えて、自分の中の想像力を働かせて、心まで感動させられる時間は、「タイパ」という次元とは違った、「豊かな」体験であると思います。
Basserのページを捲っている時間は、SNSやYouTubeを垂れ流している時間とは違って、確実に豊かで、贅沢な時間です。
自然の中で魚と遊ぶという、贅沢な時間の過ごし方が好きな方なら、この感覚をわかっていただけるのではないかと思います。
ぜひ、こんな贅沢な時間を本誌で体験してみてください。









