ブラックバスの世界記録については、これまで様々な情報が出回ってきています。
過去には、80cm(ハチマル)オーバーの写真がtwitter上で行き交ったり、あやしい巨大バスの写メが出回ったりしたこともありました。
しかし、そもそも正式なブラックバスの世界記録とはどんなものなのでしょうか?
まずは、その世界記録についておさらいしつつ、ブラックバスの世界記録について詳しく見てみましょう。
タップできる目次
ブラックバスの世界記録
ブラックバスの世界記録を認定している団体は?
ブラックバスの世界記録は、IGFA (International Game Fish Association)が認定をしています。
IGFA (International Game Fish Association)とは?
IGFA (International Game Fish Association)は、日本語では「国際ゲームフィッシュ協会」。
ゲームフィッシングの普及や振興などを目的とする国際組織で、1939年に発足されました。
本部は米国のフロリダにあります。
IGFAは、バス以外の様々な魚種についても世界記録の認定をしている団体です。
ブラックバスの世界記録認定の手続き
世界記録のブラックバスとしてIGFAに公式に認識されるまでの手続きをご説明しましょう。
日本ではバスを釣ると長さを測ることが多いですが、世界基準では重さで競うことになります。
世界記録に認定されるようなモンスターバスを釣った場合、IGFAにブラックバスの世界記録を認定してもらうには、以下5つの手続きが必要となります。
- 魚は、証明となる目撃者の前でIGFA認定の秤で計量されること
- 目撃者に魚をキャッチするのに使用した実際のタックルを見せること
- IGFA公認秤はマリーナ等で精度が狂わぬよう厳重に保管されていること
- 魚の体長と胴回りをはかるのにも、IGFA認定のメジャーで計ること
- アングラーは魚、タックル、秤、および魚を伴ったアングラーを示す写真をIGFAに郵送すること
ブラックバスのような世界的に人気のある魚の記録となると、IGFAはポリグラフ(嘘発見機)による検査を行う権利も有していて、過去には嘘が発覚したこともありました。
2004年1月のカリフォルニアの女性が捕えた世界記録級のバスは、調査の結果、体内から金属のダイビング用ウエイトが発見されたということです。
「ブラックバスの世界記録」現在の認定記録は?
現在のブラックバスの世界記録認定記録は、IGFAのサイトで確認することができる。
このページによれば、現在の世界記録は同着で2名が登録されています。
Weight | Location | Catch Date | Angler |
---|---|---|---|
10.12kg (22lb4oz) | Lake Biwa, Shiga, Japan | 02-Jul-2009 | Manabu Kurita |
10.09kg (22lb4oz) | Montgomery Lake, Georgia, USA | 02-Jun-1932 | George W. Perry |
この表を見ると、栗田学氏が2009年7月2日(木)に琵琶湖で釣り上げた22ポンド4オンス(10.12kg)のブラックバスが世界記録1位に認定されていることがわかります。
ちなみにこの表には記されていないが、サイズは73.5cmでした。
場所は琵琶湖大橋付近で、時間はAM11:50頃とのこと。
もう一人の世界記録保持者は、アメリカのジョージ・ペリー氏。
1932年6月2日に、ジョージア州のモンゴメリー湖で釣り上げられています。
重さは同じく22ポンド4オンスだが、キロにすると10.09 kgで栗田氏の記録を僅かに下回ります。
栗田氏のこのブラックバスの世界記録、認定には、申請から約半年もかかったそうです。
当時、ジョージ・ペリー氏の記録は77年間破られなかったので、これを外国である日本で更新されることに衝撃を受けたからでしょうか。
ブラックバスの世界記録を釣ったタックル
ロッド:デプス(Deps) サイドワインダー ドムドライバー HGC-77XR
リール:シマノ(SHIMANO) アンタレスDC7LV
ライン:東レ(TORAY) スーパーハードストロング 25lb
エサ:ブルーギル
ブラックバスの世界記録を釣り上げたのは、ルアーではなく「活きたブルーギル」でした。
当時はあまり豊富にビックベイトが出回っていなかった時代。
今なら、ビックベイトで世界記録のモンスターバスを釣るチャンスがあるはずです。
ブラックバスの世界記録の計測動画
栗田学氏が2009年7月2日に琵琶湖で釣り上げた世界記録のブラックバス:22ポンド4オンス(10.12kg)を測量する様子が、Youtubeで公開されています。
やはり、その大きさは尋常ではありません…。
このバスは残念ながら、その日の夕方頃には力尽きて死んでしまい、現在では剥製にされているとのことです。
ちなみにスモールマウスバスの世界記録は?
ちなみにですが、日本でも馴染みの深いスモールマウスバスの世界記録もここで紹介しておきましょう。
Weight | Location | Catch Date | Angler |
---|---|---|---|
5.41kg(11lb15oz) | Dale Hollow Lake, Tennessee, USA | 09-Jul-1955 | David Hayes |
スモールマウスバスの世界記録は、1955年7月9日にDavid Hayes氏によって釣り上げられています。
これは、約60年更新されていない記録。
サイズは、11ポンド15オンス(5.41 kg)という、これまたスモールマウスにしてはとんでもない大きさです。
世界記録のブラックバスは6〜7月に釣れやすい!?
ラージマウスバスの世界記録も、スモールマウスバスの世界記録も、6〜7月にかけて釣られていることがわかります。
もしかすると、6〜7月はモンスターバスが高活性になり、釣れやすい時期なのかもしれません。
(番外)ブルーギルの世界記録は?
さらに、外道ではあるがブルーギルの世界記録も面白いのでご紹介します。
Weight | Location | Catch Date | Angler |
---|---|---|---|
2.15kg(4lb12oz) | Ketona Lake, Alabama, USA | 09-Apr-1950 | T. Hudson |
ブルーギルの世界記録は、1950年4月9日にT. Hudson氏によって釣り上げられています。
これは60年以上更新されていない記録。
サイズはなんと、4ポンド12オンス(2.15 kg)という驚異的な大きさです。
2キロを超えるブルーギルとはどんなものなのでしょうか?
想像を絶しますが、ちょっとグロテスクな雰囲気も漂います。。
(番外2)ナマズの世界記録
最後に、同じく外道ではありますがナマズの世界記録をご紹介します。
ナマズ=キャットフィシュにはかなり多様な種類があるので、今回は日本で一番大きなナマズである「ビワコオオナマズ」の世界記録をご紹介します。
Weight | Location | Catch Date | Angler |
---|---|---|---|
17.2kg(37lb14oz) | Imazuhama, Lake Biwa, Shiga, Japan | 04-Jul-1997 | Shoji Matsuura |
ビワコオオナマズの世界記録は、1997年7月4日に松浦昌治氏によって釣り上げられています。
場所はもちろん琵琶湖。
20年前なので、そこそこ最近!?とも言えます。
サイズはなんと、37ポンド14オンス(17.2 kg)というこれまた驚異的な大きさです。
恐るべし、ビワコオオナマズ!
しかし、このビワコオオナマズ、過去に琵琶湖の漁師さんが30kgオーバーを網に掛けたことがあるとか。
今後も世界記録が更新される可能性は十分に有りそうです。
ブラックバスの世界記録更新か!ブラジルで1m超えのモンスターバスが捕獲される。
そしてこの度、おそらくこれまでのすべての記録を塗り替えてしまうモンスターバスが、ブラジルで釣り上げられました。
その大きさは、もはやバスの域を超えています。
ここまで来ると違う魚ではないかと疑われそうですが、この魚、実はピーコックバス(アイスポットシクリッド)。
確かにバスです。
最大でもハチマル80cmが限界だろうと言われていましたが、今回はそれを優に超えてしまう1mオーバーです。
これは何と表現したら良いのでしょうか?「100cm=ジュウマル!?」でしょうか…。
今回のこのモンスターバスは、Youtubeの動画で記録されています。
大の大人ふたりがかりでないと運べないほどの、超ド級モンスター。
ブラジルで捕縛された1mオーバーのバス動画
https://www.youtube.com/watch?v=vUqGJWQIdxg
地元のニュース番組で放送された映像らしく、若干怪しげな雰囲気の漂う動画ですが、ぜひご覧ください。
これはやばいです。ブラジル恐るべし!
【追記】残念ながら、この動画は削除されてしまったようです。。今残っているのはスクリーンショットのみ。。
まとめ
ちなみにブラジルでは、バスは食用の魚。
このモンスターバスも、地元の漁師が捕獲したもので、今頃は多くのブラジル人の胃袋を満たしているはずです。
ということで、このモンスターバスはIGFAに記録の申請が行われていないので、残念ながら、ブラックバスの世界記録の認定には至りませんでした。
しかしこのモンスターバスのサイズは、現在登録されている栗田学氏が釣り上げたブラックバスの世界記録を更新していることは間違いありません。
まだまだ世界には、恐らく日本にも、このくらいのハンパないモンスターバスが確実に生息しているということです。
バサーにとっては、夢のある話です!
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