本記事では、ボトムアップ「ヴァラップミノー5インチ」のインプレと使い方、フックやタックルなどを解説していきます。
ヴァラップミノー5インチは、ネコリグによるヨコヨコメソッドに特化したリアルシェイプのミノーワームです。

一見すると、パワーミドスト向けのワームに見えますが、開発当初からヨコヨコメソッド用に作られてきたこともあり、よく見ると、タテ扁平なシェイプや、ワッキー掛けでアクション姿勢が安定するような工夫が多く見られます。
また、ジグヘッドを使ったミドストや、ホバストでもしっかり使えるように設計されているので、状況に合わせて使い分けることが可能です。

実際に、テスト段階に草深プロが琵琶湖でヴァラップミノーのミドストを投入したところ、65cmを超えるバスが食ってきたそうで、かなりのルアーパワーを感じさせてくれます。
ワームを使ったヨコヨコメソッドとしては、古くはデスアダーのネコリグを使ったテクニックがあったそうで、2022年の陸王で川村光大郎さんが使ってみたところ、その威力の凄さを再確認することになり、ヴァラップミノーの開発のきっかけとなったようです。
そんなボトムアップの「ヴァラップミノー5インチ」を実際に使ってみたインプレをはじめ、使い方やタックルについて解説していきます。

タップできる目次
ボトムアップ「ヴァラップミノー5インチ」のインプレ

ボトムアップの「ヴァラップミノー5インチ」は、全長5インチ(約13.5cm)、重さ約12gのミノーシェイプワームです。
ベイトタックルでも扱いやすいサイズ感なので、カバー周りでも無理なく使えて、手返し良く、ヨコヨコ時も着水時からすぐに誘うことが出来ます。
5インチのミノーワームといえば、サカマタシャッドやヴィローラなど、ミドストで使うものが主流ですが、上述した通り、ヴァラップミノーはネコリグでのヨコヨコソッドに特化して作られています。
まずは、ヨコヨコメソッド向けの特徴や、使い方について見ていきましょう。
ヨコヨコメソッドに特化した特徴
タテ扁平ボディ

ヴァラップミノー5インチは、ネコリグでワッキー掛けにした時にしっかりと水をつかめるようにタテ扁平のボディになっています。
しなやかなアクションが出るリブ
さらに、ボディにリブを入れることで、ヨコヨコアクション時にピンピンすることなく、なめらかな動きが出るようになっています。

上の写真のように、実際につかんで垂らしてみると、柔らかすぎず、適度なハリとなめらかさがあります。
ボディ素材自体はしっかりとしていて、リブがうまく働いてなめらかさを出しているように感じます。
正確にフックセットができるポッチ付き

ヴァラップミノー5インチの背びれの下には、ワッキー掛け時のフックセットの目印となるポッチが付いています。

さらに、ワームに掛けたフックを安定させるための背びれがります。
ここに針先をロックできるので、初動からアクションが安定し、ワッキー掛け時の起こりがちな向きの逆転も防止してくれます。
水受けの良い縦テール

ヴァラップミノー5インチのテールは、ヨコヨコアクション時に水をしっかり受けてくれる縦テールです。
厚過ぎず、適度な角度に設計されているので、ミドスト時にもロールのキレを増し、ヒラヒラとたなびくアクションを生みます。

ミドストでもしなやかなアクションを生む特徴
ヨコヨコのアクションは、ワームのボディが倒れずに水を受けることが大切ですが、ミドストはボディを倒れ込ませるロールアクションが重要となります。
つまり、ヨコヨコとミドストは、アクションの質が相反しているため両立が難しいはずです。
しかし、ヴァラップミノーはヨコヨコアクションと同時にミドストで使ってもしなやかなアクションを出せるような特徴を兼ね備えています。
上下で異なるマテリアル

ヴァラップミノー5インチは、上下で塩の含有量の比率が「背5%・腹10%」と別れており、低重心になっています。
腹部分のマテリアルはしなやかな動きを出せるソフトな素材で、背中部分はややハードなので針持ちの良さがあります。
この2種類のマテリアルにより、ミドスト時のアクションも尻下がりにならずに水平姿勢で安定し、ジグヘッドもズレにくくなっています。
ロールを生みやすいリブとスリット

ボディを囲むリブは、ミドスト時のロールアクションのしなやかさを出すと同時に、逃がし時にブルブルッと身を振るアクションを生んでくれます。
また、ボディ上下にはフックシャンクよりも長いスリットが設けられており、これもミドストでのロールアクションの良さにつながっています。

腹部のスリットは深く、空気を含むため、フラッシングを発生してくれます。
ロールを邪魔しないテール

ヴァラップミノー5インチのテールは、厚みが薄く、切込みが深くて角度が狭いデザインとなっています。
このテールは、ヨコヨコアクション時は水を適度につかんでくれるものですが、ミドスト時もロールアクションに連動して繊細な操作でもきれいになびいてくれます。
食わせのきっかけを産むデザイン
リアルシェイプ

ヴァラップミノー5インチは、リアルにベイトフィッシュを演じてくれるリアルシェイプなデザインです。
このリアルさは、ルアーに追尾して来て食うか迷っているバスへの最後の一押しとなることも多いでしょう。
逃がしアクションの安定性

また、よく見るとエラ部分もしっかりとデザインされています。
これによって、ヨコヨコアクションの妨げにならない程度に、頭の部分もほどよくしなるよう設計されているそうです。
このヘッド部分がしっかりしているおかげで、逃がし時の瞬発的な速い動きの時もブレずに安定してくれているように思います。
ヴァラップミノー5インチは、逃がし時のアクションがブルブルッと震えてかなり良いです。
他のルアーでは追ってきても食い切らないという状況でも、逃がしで食わせてしまうパワーを持っていると思います。

使い方とタックル
ネコリグのヨコヨコメソッド
ヨコヨコのアクション

ヴァラップミノー5インチのヨコヨコのアクションは、ボディ側面で水をつかんで身をくねらせながら、セッティングした向き(右または左)に向かって泳いでいきます。
ヨコヨコメソッドは、水面で使って水面が炸裂するプロモーションが多くあるため、表層で使うイメージが強いかと思いますが、実際には、中層やボトムでも有効なテクニックです。
アクション時は、魚の活性に合わせて強さを調整していきます。
高活性時は、パシパシと強く動かしても良いですが、低活性の場合は、たるんだ糸を張るくらいの優しいロッドワークで動かしてあげます。
ヨコヨコが効く状況は?

このヨコヨコメソッドが有効な状況は、バスがショアラインを気にしている時や、護岸のエグレや、岩盤のポケットなど、岸沿いで身を隠せることろにバスが入り込んでいるような時です。
例えば、長く続く護岸のエグレなどは、そのくぼんだ内部までルアーを入れて探って行くのは大変な作業になります。
そこで、ヴァラップミノー5インチのヨコヨコを使えば、ある程度テンポ良く、丁寧にえぐれの中を探っていくことが可能です。
フックセット方法

ヴァラップミノー5インチをヨコヨコメソッドで使う場合は、ガード付きマスバリの#2/0とネイルシンカーを用意します。
まずは、目印となるポッチにマスバリを刺します。

背びれ横の背中から針先を抜きます。

最後に、背びれで針先を固定します。

上から見ると、下の写真のようになります。

ガード付きマスバリなら種類はどれでもOKとのことでしたが、個人的には、フッキング性能の良い、リューギのレギュラーガードタリズマンの#2/0がおすすめです。


ヨコヨコには泳ぐ向きがありますので、ヨコヨコで泳がせたい方向に頭を向けた状態でマスバリをフックセットする必要があります。

例えば、左側にショアラインがあり、アクション時に左向きに動いて欲しい場合は、ワームの頭を左向きにした状態でフックをセットしていきます。
右に向けたい場合は逆向きにします。
ヨコヨコのネイルシンカー

ヨコヨコセッティングでのネイルシンカーは、0.4g〜2.7gまで幅広く対応可能です。
シンカーの重さは、使いたいレンジやスピードに合わせて調整します。
オカッパリでシャローを狙うなら、0.4g〜0.9g程度がちょうど良い重さです。
表層でゆっくり使いたい場合は、ノーシンカーでもOKです。
ネイルシンカーを入れる際は、入れる箇所にフックで穴を開けておくときれいにセットできます。
ネイルシンカーは刺しやすくて抜けにくい、ジャッカルのタングステンネイルシンカーがおすすめです。


ヨコヨコセッティングのタックル
ロッド | Mクラス |
---|---|
リール | ベイトリールHギア |
ライン | フロロ12lb |
フック | ガード付きマスバリ #2/0 |
シンカー | ネイルシンカー 0.4g〜2.7g |
ミドスト

ヴァラップミノー5インチのミドストは、ワームサイズが5インチということで、いわゆるパワーミドストとなります。
ミドスト時のアクションは、ただの単調なロールではなく、柔軟なボディをよじらせながらのロールアクションになります。
ヴァラップミノーは、これまで解説してきた通り、ボディがとてもしなやかにくねるため、優しいロッドワークでスローに動かしても、艶めかしいアクションをしてくれます。
そのため、低水温期などの低活性時のバスに、優しくスローなミドストで食わせるのにも最適なワームです。
ミドストのジグヘッド

ヴァラップミノーのミドストには、ジグヘッドと、からみ止パイプを用意します。
使用するジグヘッドは、シャローで使う場合は1.8gに#2/0サイズが基本となります。

ボディが曲がらないように、まっすぐフックを刺すことで、きれいにロールアクションが出て、逃がしアクションのときにボディが倒れ込むのを防ぐことが出来ます。
ミドスト用のジグヘッドは、ラインアイが直角な90°ラインアイのものと、斜めになっている60°ラインアイのものがありますが、90°ラインアイのジグヘッドは水平姿勢を保ちやすく、60°ラインアイのものはカバーをかわしやすいです。
ただ、基本は水平姿勢を保ちやすい90°ラインアイのジグヘッドで良いでしょう。

90°ラインアイでおすすめのジグヘッドは、川村光大郎さんがロケでも使っていた、がまかつのホリゾンヘッドです。


また、ジグヘッドを装着する際に、からみ止パイプをラインアイに被せて結び目を固定するとアクションがしっかりと出せます。

からみ止パイプは安いので、一つ買っておくと長く使えてコスパも良いです。
太さは内径1.5mmがちょうど良いサイズです。

ミドストのタックル
ロッド | L〜MLクラス |
---|---|
リール | スピニングリール 2500番クラスXHギア |
ライン | PE1.8号 |
リーダー | 6lb〜7lb |
ジグヘッド | 大きさ:#2/0〜#1/0 重さ:0.9g〜3.5g ※重さはレンジやスピードに合わせる。基本は1.8g |

スペック・フックサイズ・重さ

サイズ | 5.0インチ |
---|---|
タイプ | ミノーワーム |
重さ | 約12g |
フックサイズ | ジグヘッド:#1/0〜2/0 マスバリ:#2/0 |
定価 | 1,080円(税抜) |
発売日 | 2025年8月上旬 |
フックサイズ
ヴァラップミノー5インチのフックサイズは、ジグヘッドでは#1/0〜#2/0、ネコリグでのマスバリはガード付きの#2/0となります。
おすすめのガード付きマスバリは、リューギのレギュラーガードタリズマンの#2/0となります。

オススメのジグヘッドは、がまかつのホリゾンヘッド1.8gの#2/0となります。

重さ

また、ヴァラップミノー5インチの重さは実測で約12gでした。
FECOタックル認定商品

ヴァラップミノー5インチは、JB・NBCのFECOタックル認定商品です。
カラーラインナップ

全10色(2025年8月発売時)
- T207 ワカサギ
- T215 ブルーギル
- T216 ゴールデンシャッド
- T219 KUWASE
- T220 グリーンパンプキンペッパーⅡ
- T229 パールシャッド
- T255 マジックシャッド
- T259 エレクトリックシャッド
- T262 ステルスワカサギ
- T265 アユⅡ

解説動画
ボトムアップ「ヴァラップミノー5インチ」の特徴や使い方の解説動画です。
川村光大郎さんによる、五三川でのヴァラップミノー5インチの実釣解説動画です。
季節は冷たい風の吹く3月の早春という厳しい時期ですが、ヴァラップミノー5インチを使ったヨコヨコメソッドと、1.8gジグヘッドのパワーミドストで、クオリティフィッシュを連発しています。
鈴木翔さんによる、香川県府中湖でのヴァラップミノー5インチの実釣解説動画です。
季節は、6月のアフターが回復してきたタイミング。
ヴァラップミノー5インチのヨコヨコスライドアクションで、コンディションの良いデカバスを連発。
水面炸裂バイトが非常にエキサイティングな実釣解説動画です。
ボトムアップ「ヴァラップミノー5インチ」まとめ

ボトムアップ「ヴァラップミノー5インチ」のインプレと使い方を紹介してきました。
ヴァラップミノー5インチは、ネコリグによるヨコヨコメソッドとパワーミドストに最適なリアルミノーシェイプワームです。
ヨコヨコでのアクションは他のワームには無いしなやかさと、操作性の良さがあり、ヴァラップミノーだからこそ釣れる魚が多くいるのではないでしょうか。
ヨコヨコは表層だけでなく、中層からボトムまで有効なメソッドで、オカッパリとの相性も抜群です。
また、ミドストでのアクションも非常に良く、低活性時のバスにも口を使わせてしまう、優しいクネルアクションも、ヴァラップミノーならではのものです。

ハイシーズンの表層炸裂というエキサイティングな釣りから、低水温期のシビアな時期のスローな釣りまで、幅広く使えるヴァラップミノー5インチ。
まだ使ったことのない方は、ぜひ試してみてください。