本記事では、ボトムアップ「ハリースライド」のインプレと使い方、フックやタックルなどを解説していきます。
ハリースライドは、バックスライドフォールとツメのパタパタと動く自発的アクションを両立したバックスライドワームです。
3.3インチというコンパクトなボディながら、重さは9.5gと、ベイトタックルで扱いやすい設計。
日々、シビアになる日本のフィールでは、バックスライドワームをただ落とすだけでは釣れなくなってきました。
そんな日本のフィールドにおいて、ハリースライドは、フォール後も艶めかしい振動と素材、サイズ感で、しっかりとバイトを誘発できるワームとなっています。
タップできる目次
ハリースライドのインプレ
ボトムアップのハリースライドは、バックスライドフォールと自発的アクションを融合したバックスライドワームです。
バックスライドワームは、すでに様々なメーカーから数多く販売されていますが、ハリースライドは、既存のバックスライドワームで食わなかったバスでもバイトに持ち込む力を持っています。
その特徴を見ていきましょう。
特徴
アクションとバックスライドフォール
水の抵抗が少ないほど安定するバックスライドフォールと、水の抵抗を受けて動きを生むアクションは、相反するものです。
そのため、通常のバックスライドワームの場合、安定したフォール性能に特化するか、フォール性能を犠牲にしてアクションに重きをおくかのどちらかとなります。
しかし、ハリースライドは、各パーツの形状とボディの重心バランスを突き詰めることで、フォールとアクションの2つを限界まで両立させています。
フォール時の姿勢は約45度となっており、この角度のおかげでツメやヒゲなどのパーツが艶めかしいアクションを生んでいます。
このギミックアクションによるアピール力の高さと、生命感あふれるバックスライドフォールにより、バスを寄せ、迷うことなくバイトさせることができます。
外観・デザイン
ここでは、ハリースライドの外観やデザインを紹介していきます。
こちらがハリースライドのパッケージです。
クセのつきにくいブリスタータイプで、そのままバッグに入れて持って行けるパッケージです。
こちらがパッケージ裏面。
ちなみに、今回は、クリアウォーターやハイプレッシャー時に効く「KUWASE(くわせ)」カラーを購入しました。
パッケージから取り出したところです。
小ぶりですが、高比重なのでずっしりと重みがあります。
ツメ
ハリースライドのツメ部分の拡大です。
出荷時は、ツメのベストな角度を保持するためにファクトリーロックでつながれています。
上の写真2枚のように、ツメ真ん中のファクトリーロックをちぎって使います。
この繊細なツメが、バックスライドフォール中のわずかな抵抗でもレスポンス良くパタつくことで、生命感溢れるアクションでバスを誘います。
特に、ハイプレッシャーな状況でサスペンドしているようなバスには最適です。
ヒゲ
ハリースライドのヒゲ部分です。
細い2本のヒゲは、微かにピリピリと震えて艶めかしさを演出。
また、付け根に土台があるので、ヒゲとラインが干渉するのを防いでくれます。
実際に使っていても、ライン絡みもなく安定したバックスライドアクションをしてくれます。
レッグ
ハリースライドのレッグは、左右に2本ずつ、合計4本付いています。
このレッグは、頭の方向に向かって生えているので、バックスライド時は水を流して抵抗にならない一方、ロッドでアクションを加えるとフワっと開閉してアクションするようになっています。
ファーストフォールでバイトしなかった場合でも、この4本のレッグのアクションでバスを誘うことが可能です。
ボディ
ハリースライドのボディは、コンパクトながらかなり肉厚でコロンとしています。
おしりの部分もかなり肉厚です。
ツメのアクションとの兼ね合いで、フォール時の姿勢が45度となるような重心バランスにしているそうです。
お腹の部分には、ボディ中心に真っすぐフックを刺すためのセンタースリットが設けられています。
背中とお腹、両方にスリットがあるので、フックセットはかなりしやすいです。
針先を埋める肉盛りのリブもあり、スナッグレス性能とフッキング性能にも優れています。
マテリアル
ハリースライドはバックスライドワームということもあり、塩が高密度に配合されています。
コンパクトボディながら、重さは平均値で9.5g以上あります。
ベイトタックルでも十分な飛距離を出せます。
ハリースライドは、ずんぐりとしたファットボディですが、程よい弾力のあるソフトマテリアルとなっています。
そのため、フッキング性能が非常に良いです。
また、ボトムアップの他のワームと同様に、エビ・イカ・ベイトフィッシュの粉末をトリプル配合しており、匂いでもバイトを誘うことができます。
ハリースライドの使い方
ハリースライドは、主にノーシンカー、ネイルリグ、テキサスリグで使います。
ここでは、それぞれの使い方を解説していきます。
ノーシンカーリグ(バックスライドセッティング)
バックスライドセッティングのノーシンカーリグは、ハリースライドのメインの使い方となります。
バックスライドセッティング時には、ヒゲの根本の鼻先あたりにフックを刺すためのフラットな面があるため、まっすぐにフックセットしやすいです。
バックスライドセッティングでのフックサイズは#4/0が最適。
フックポイントはリブ部分にしっかりと埋め込めるので、スナッグレス性能が高いです。
フォールスピードは程よい速さで遅すぎず、ラインをしっかり引っ張りながら斜め方向にバックスライドしていきます。
このフォールスピードと角度が、ツメのパタパタアクションを生かしてくれます。
フォール時にバスが食うこともありますが、食わなかった場合はロッドを跳ねさせることで、移動距離を抑えながらキックバックアクションで誘うことが出来ます。
ここぞというカバーをしつこく狙えるのもハリースライドの良いところでしょう。
ネイルリグ(バックスライドセッティング)
ノーシンカーよりも飛距離を出したいときや強風時、深いレンジを狙い時などはネイルシンカーを入れたネイルリグにします。
ネイルシンカーを入れる場合は、フッキングを妨げないために、お尻の横側から刺して入れます。
テキサスリグ
ハリースライドはスリ抜けの良いボディ形状のため、テキサスリグによるヘビーカバー撃ちにも使えます。
テキサスで使う場合は、バックスライドセッティングではなく、順方向にフックセットします。
この場合のフックサイズは#3/0が最適です。
順刺しでフックセットしても針先をしっかり埋め込めるようになっているので、スナッグレス性能が高く、ライトパンチングにも対応します。
ハリースライドのタックル
ロッド | ミディアム〜ミディアムヘビー |
---|---|
リール | 軽量ベイトリール |
ライン | フロロカーボン12lb前後 |
フック | #3/0〜#4/0 |
軽めのルアーを中心にノーシンカーで使っていくならミディアム、ライトテキサスを使う場合はミディアムヘビーのロッドが使いやすいです。
ノーシンカーで9.5g程度となるため、リールは軽量のベイトリールが良いでしょう。
バックスライドワームなので、フォールして誘った後はほとんど回収してしまうため、ギア比の高いものが使いやすいです。
ラインはフロロの12lbから、ややハードなカバーで使いたい場合は14〜16lbが良いでしょう。
フックサイズは、バックスライドセッティングでは#4/0、順刺しの場合は#3/0となります。
フック形状は、バランス的にはあまりワイドゲイプでないほうが収まりが良く、着底時も姿勢が安定します。
ハリースライド概要
スペックとフックサイズ
サイズ | 3.3インチ |
---|---|
重さ | 約9.5g |
入数 | 5本入り |
フックサイズ | #3/0〜4/0 |
定価 | 810円(税抜) |
発売日 | 2022年4月下旬 |
ハリースライドの推奨フックサイズは、オフセットフックの#3/0〜#4/0です。
また、ハリースライドの重さは約9.5gの設計となっていますが、実測では9.7gちょっとでした。
ワームなので、マテリアルの偏りなどで重さに若干の個体差があるかと思います。
カラーラインナップとおすすめカラー
ハリースライドのカラーは全10色(2022年4月発売時)となっています。
おすすめのカラーは、マッディウォーターで使うならアピール力と明滅効果で誘える「グリパンチャート」です。
ステイン〜クリアウォーターやハイプレッシャーな状況では、周囲に溶け込んでナチュラルに誘える「KUWASE(くわせ)」カラーがおすすめです。
- M004 ダークシナモンブルー&ペッパー
- M005 グリーンパンプキンペッパー
- M010 モエビ
- M017 ブラックブルーフレーク
- M021 ウォーターネオン
- M022 エビミソ
- T205 グリパンチャート
- T213 スモーキークローダッド
- T219 KUWASE
- T228 脱皮シュリンプ
実釣動画
川村光大郎さんと鈴木翔さんによる、ハリースライドの実釣解説動画です。
まとめ
ボトムアップ「ハリースライド」のインプレと使い方を紹介してきました。
バックスライドワームをただ落とすだけでは釣れなくなってきた、とてもシビアな日本のフィールでも1本を絞り出せるソフトベイトです。
斜め奥にバックスライドフォールし、そこから移動距離を押さえて艶めかしいアクションでバイトを誘発できます。
3.3インチというコンパクトなボディながら、重さは9.5gと、ベイトタックルで扱いやすい設計なので、即戦力になってくれるアイテム。
初夏のテナガエビパターンにも最適ですが、カバーにバスが潜んでいる状況ならいつでも投入できるワームです。